聖路加国際大学 聖ルカ礼拝堂

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2020年6月7日(2020/06/05)

「主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがた一同と共にあるように。」(?コリ13:13)
「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」(マタイ福音書28:20)
今日の旧約聖書は創世記1章1節・世界創造が語られていて、そこには神がその世界をご覧になって「見よ,それは極めて良かった。」と記されています。しかし、今わたしたちと世界は新型コロナの蔓延・感染によって苦しんでいます。多くの人々のいのちが奪われています。この困難に直面して「神の像」として神の創造の働きを地上に引き継ぐ者として、その責任を負わされているわたしたち人間であること、まさに「神の像」とは「神の協働者」であるとの自覚が求められておりましょう。そのような自覚と働きを支えてくれているのは、勿論多くの医療者がたの使命感であり、多くの場面で人間の尊厳とその輝きが示されています。と同時に、それらの人々の信仰の有無にかかわりなく、しかし絶望という「悪魔の誘惑」に抗って困難に立ち向かい、コロナ後の世界に新しい世界、人間の誕生をさえ希望するのは、この創造された世界を決して放棄されない神が働きをやめはされないことを信ずるからに他ならない、といえないでしょうか?今日の主日はまさに三位一体主日。わたしたちの信じる神は、神の愛・イエス・キリストの恵み・聖霊の交わりにおいて絶えず働いておられる三位一体の神に他ならないからです。その神はわたしたち人間が「神の像・神の協働創造者」として三位一体である神を信じて「それはきわめて良かった。」という世界の創造に参画するのを望んでおられる、といえないでしょうか?
聖パウロは困難の多いコリントの教会にあてた手紙を締めくくるに当たって三位一体の神の名によってかれらの歩みを励まし祝しています。徒労と思える現実に直面して彼は絶望という悪魔のいざなに抗って徒労をさえも「尊い盃」としたのでした。(司祭 バルナバ 関 正勝)

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