「忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。」ルカによる福音書21：19
イエスさまはこの福音書の箇所で、忍耐しなければならない日々がやってくることを語っています。恐ろしいほどの天変地異や国々が戦争で戦い続けて社会がどうなっていくかわからない時代がやってくること。また、自分の信仰について裁判の席で問いただされたり、場合によっては処刑されたりすることも起こることも語っておられます。聖書の中で「忍耐」という言葉が出て来る時には、「希望」を持つようにという励ましも必ず含んでいることを覚えておきましょう。ですから、どんな困難の中にあっても希望を絶えず持ち続けること、神さまによって絶えず希望を更新していくことをここで語っておられるのではないかと思います。「命をかち取る」とは、わたしたちに必ずやってくる死の向こう側に行っても、神さまとの関係を保ち続けることができる希望を失わないことも意味しているのではないでしょうか。（司祭　シモン・ペテロ 上田憲明））