ロザリオのソナタ
社会福祉法人 ヒルダ会 ベタニヤ・ホームのための
チャリティー・コンサート ロザリオのソナタ
主催:聖ヒルダ会ベタニヤ・ホーム後援会
2026年7月4日(土)13時半より聖マーガレット教会 2階聖堂を会場に、標記チャリティーコンサートが開催されました。
天野寿彦氏(バロック・ヴァイオリン)と辛川太一氏(チェンバロ、オルガン)によりH.I.F.ビーバー作曲の『ロザリオのソナタ』全曲が演奏されました。200人近い方にご来場いただき、主イエス・キリストのご生涯にあらわれた、神の愛と救いの神秘を、母マリアの心に思いを重ねて、黙想し、祈る「ロザリオの祈り」を音楽でたどりました。
当日、天野氏が準備してくださった、この曲の解説やメッセージを同氏の許可をいただき、コンサート報告としてまとめてみました。当日の写真や「ロザリオの祈り」の説明等も加えてあります。
コンテンツ:
ロザリオと『ロザリオのソナタ』 |
ロザリオのソナタ |
第一部 喜びの神秘 |
第二部 苦しみの神秘 |
第三部 栄の神秘 |
楽曲と楽器 |
演奏について |
演奏者プロフィール |
主催者より |
参考:『ロザリオのソナタ』が紡ぐ「ロザリオの祈り」 |
◆ロザリオと「ロザリオのソナタ」(天野寿彦氏)
聖母マリアに捧げる薔薇の花輪、ロザリオ
いつしかその花輪は、イエス・キリストと聖母マリアの生涯と受難の15の出来事(神秘)を観想しながら指で触れる珠を連ねた輪に姿を変え、主にカトリック信者によって今日まで伝えられてきました。
受胎告知から始まり、キリストの降誕、十字架上の死、復活、昇天、聖霊降臨などを経て、聖母マリアの戴冠に至るロザリオの15の神秘は、主にルネサンス期からバロック期にかけて多く絵画に描かれてきました。
珠を音符に、絵筆を弓に変え、木の楽器と様々な調弦で張られた羊腸弦を、十字架とそこに磔られたキリストの体、そしてその響きを信仰に共鳴する人々の心になぞらえて書かれたのが、バロック時代のヴァイオリンの名手、H.I.F.ビーバー(Heinrich Ignaz Franz von Biber) [1644 – 1704]の代表作、《ロザリオのソナタ》です。
ロザリオの15の神秘にちなんだ15曲と無伴奏パッサカリア1曲の合わせて16曲からなる《ロザリオのソナタ》は、1890年に再発見され、現在ミュンヘンのバイエルン州立図書館に保管されています。その楽譜には、曲ごとにロザリオの15の神秘の銅版画が添えられ、15種類の調弦(内14はスコルダトゥーラ=変則調弦)が指定されています。調弦を変えると音程が安定するまでに時間がかかるため、この曲集から複数曲を一度に演奏するには複数の楽器が必要になります。今回は6台のヴァイオリンを持ち替えて演奏します。
《ロザリオのソナタ》
15通りに調弦された竪琴・・・・・・・・・
イエス・キリストと聖母マリアの生涯と受難
聖母マリアに捧げるバラの花輪、ロザリオ・・・・
第一部 喜びの神秘
1. 受胎告知 (マタイ1:18-25 ルカ 1:26-38)
ヴァイオリン調弦:ニ短調 g – d' – a' – e" (通常調弦 G3 – D4 – A4 – E5)
構成:Praeludium – Variatio – Aria allegro – Variatio – Adagio – Finale
2. エリザベト訪問 (ルカ 1:39-56)
ヴァイオリン調弦:イ短調 a – e' – a' – e'' (A3 – E4 – A4 – E5)
構成:Sonata – Presto – Allaman(da) – Presto
3. キリスト降誕 (マタイ1:16-2:23 ルカ 1:26-2:20)
ヴァイオリン調弦:ロ短調 b – f# – b' – d'' (B3 – F#3 – B4 – D5)
構成:Sonata – Presto – Adagio – Courente – Double – Adagio
4. イエスの拝謁 (ルカ2:22-38)
ヴァイオリン調弦:二短調 a – d' – a' – d'' (A3 – D4 – A4 – D5)
構成:Ciacona – Adagio piano – Presto – Adagio
5. 神殿のイエス (ルカ2:41-52)
ヴァイオリン調弦:イ長調 a – e' – a' – c''# (A3 – E4 – A4 – C#5)
構成:Praeludium – Presto – Allaman(da) – Guigue – Saraban(da) – Double
休憩20分
第二部 苦しみの神秘
6. オリーヴの山での苦しみ (マタイ26:36-46、 マルコ 14:32-42、 ルカ 22:39-46)
ヴァイオリン調弦:ハ短調 a♭ – e♭' – g' – d'' (A♭3 – E♭4 – G4 – D5)
構成:Lamento - Adagio – Presto – Adagio – Adagio – Adagio
7. 鞭打ち (マタイ27:26、 マルコ 15:15、 ルカ 22:63-65、ヨハネ 19:1)
ヴァイオリン調弦:ヘ長調 c' – f' – a' – c'' (C4 – F4 – A4 – C5)
構成:Allamanda – Variatio – Sarab(anda) – Variatio
8. 茨の冠 (マタイ27:29 マルコ15:17 ヨハネ19:2,5)
ヴァイオリン調弦:変ロ長調 d' – f' – b♭' – d'' (D4 – F4 – B♭4 –D5)
構成:Sonata. Adagio – Presto – Guigue – Double. Presto – Double 2
9. 十字架を背負うイエス(マタイ27:31-32、 マルコ 15:20-21、 ルカ 23:26-32、 ヨハネ 19:17)
ヴァイオリン調弦:イ短調 c' – e' – a' – e'' (C4 – E4 – A4 –E5)
構成:Sonata – Courente – Double – Finale
10. 磔刑(マタイ27:45-56、 マルコ 15:33-41、 ルカ 23:44-49、 ヨハネ19:28-37)
ヴァイオリン調弦:ト短調 g – d' – a' – d'' (G3 – D4 – A4 –D5)
構成:Praeludium – Aria (Hertzliches Mitleiden Mit Dem Gecreutzigten Jesu) Variatio – Adagio – [ ]
休憩20分
第三部 栄えの神秘
11. 復活(マタイ28、 マルコ16、ルカ24、ヨハネ20)
ヴァイオリン調弦:ト長調 g – g' – d' – d'' (G3 – G4 – D4 –D5)
構成:Sonata – Surexit Christus hodie – Adagio
12. 昇天(ルカ24:51、使徒言行録1:1-9)
ヴァイオリン調弦:ハ長調 c' – e' – g' – c'' (C4 – E4 – G4 –C5)
構成:Intrada – Aria Tubicinum – Allamanda – Courente – Double
13. 聖靈降臨 (使徒言行錄2:1-4)
ヴァイオリン調弦:イ短調 a – e' – c#' – e'' (A3 – E4 – C#4 –E5)
構成:Sonata – Gavott – Guigue – Sarabanda
14. 聖母マリア被昇天
ヴァイオリン調弦:ニ長調 a – e' – a' – d'' (A3 – E4 – A4 –D5)
構成:[] – Grave – Adagio – Aria – Aria – Guigue
15. 聖母マリアの戴冠
ヴァイオリン調弦:ハ長調 g – e' – g' – d'' (G3 – E4 – G4 –D5)
構成:Sonata – Aria – Canzon – Sarabanda
パッサカリア (守護天使)
ヴァイオリン調弦:ト短調 g – d' – a' – e'' (通常調弦 G3 – D4 – A4 –E5)
構成:Passagalia (–Adagio – Allegro – Adagio)
楽曲と楽器
《ロザリオのソナタ》はビーバーがザルツブルクで1670年頃から仕えていた大司教マクシミリアンガンドルフ・フォン・クーエンブルク公に献呈されました。公に宛てた献辞には「ヴァイオリン」ではなく、“Chelÿs”という亀の甲羅の共鳴体を持つ古代の竪琴の名称を用いています。Chelysはギリシャ神話のアポロンやオルフェウス、旧約聖書のダヴィデ王が奏でた竪琴で、人の心を揺り動かす摩訶不思議で神授的な力をもった楽器です。古代の竪琴に肖ったこの言葉選びから、この曲集は人の心に感動を引き起こすものなのだ、というビーバーの自信の程が窺えます。
この曲集で用いられているスコルダトゥーラ(変則調弦)は、その殆どがそれぞれの曲の調の主和音や属和音の構成音の調弦で、4本の開放弦を鳴らすだけで、まさに古代の竪琴を爪弾いているかのように響き、通常の調弦では得ることの出来ない特殊な共鳴を得ることが出来ます。例えば「キリスト降誕」の調弦はb-f'#-b'-d"で、開放弦だけでロ短調の主3和音の構成音が全て鳴ります。
祝祭的なイメージがある「キリスト降誕」が陰鬱なロ短調で書かれ、おぞましい拷問であるはずの「鞭打ち」が当時「最も美しい調」とされたへ長調、そして「茨の冠」が「崇高で優美」とされた変ロ長調で書かれていることは一見逆説的です。しかし、カトリック信者によるロザリオ信心行の歴史、習慣を紐解くと、それが逆説的では無いことが分かります。
例えば「キリスト降誕」を観想する際には、キリストが貧困の内に生まれ、人の罪を背負うべく苦しみを受け、十字架にかけられるために生まれたことを想う。また、鞭打たれ、茨の冠を被せられたキリストの体に刻まれた傷を観想する際には、傷みではなく、傷の一つ一つを薔薇のように美しいキリストの無償の愛の印と捉え、その愛に包まれた美しい喜びを心に抱く。こういった習慣がカトリック信者の間で古くから伝えられていることを鑑みると、ビーバーが選んだ調性がごく自然なものに思えてくるのです。
ビーバーの時代、ヴァイオリンの弦は羊腸弦でした。特にヴァイオリンの最高弦は細さが求められるため、小羊の腸が使われました。聖書ではキリストの象徴として「屠られた小羊」という言葉が使われます。木の箱に小羊の身体の組織が張られるまさに楽器とその弦こそが、木の十字架とそこに磔られたキリストの体を連想させるのものだったに違いありません。
15通りに楽器を調整してキリストの生涯と受難の15の出来事を楽器上で表現し、その楽器と弓とで十字を形作りながら羊腸弦をかき鳴らし、音符をロザリオの珠のように連ねていくことこそが、ビーバーにとってキリストの生涯と受難を想い、祈ることだったのではないでしょうか?
演奏について
《ロザリオのソナタ》の楽譜に書かれた音符は左手の指を押さえる場所を示しています。スコルダトゥーラが指定された曲では、目に見える五線上の記譜と耳に聞こえる音程が必ずしも一致しません。特に「復活」では内側の2本の弦を入れ替えるので、記譜と音程が大きく解離します。一つ一つの音を弾くのに勇気が求められるのです。英語で“leapoffaith”という言葉があります。「清水の舞台から飛び降りる」に似た言葉です。守護天使が受け止めてくれると信じて清水の舞台から飛び降りるような気持ちで指を動かし、弓を運びます。
《ロザリオのソナタ》の全曲演奏は私にとって昨年の11月に引き続き2回目の挑戦です。空気が乾いて楽器の調子が良かった11月とは一転、7月初めの梅雨真っ只中の湿気は楽器にとっても羊腸弦にとっても大敵です。6台のヴァイオリンに張られた24本の弦が切れないように、まさに“leapoffaith”の心境で音を一つ一つ紡ぎ、キリストと聖母マリアの生涯の物語を皆さまと共に巡ることが出来ますように。
私がライフワークの一つにしようと考えている《ロザリオのソナタ》の全曲演奏が実現出来たのは、社会福祉法人聖ヒルダ会ベタニヤ・ホーム後援会のお力添えがあってのことです。ご尽力頂いた後援会員の皆さまにこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。また、共演の辛川太一さん、楽器提供調律の石井賢さん、新井千笑さん、ヴァイオリンを貸して下さった方々、この場を提供して下さった聖マーガレット教会の信徒の皆さま、そして今日お集まり頂いた皆さまにも厚く御礼申し上げます。
2026年7月4日 天野寿彦
◆演奏者プロフィール
天野寿彦(バロック・ヴァイオリン)
ヴァージニア州立ウイリアム・アンド・メアリー大学卒業後、東京藝術大学音楽学部を経て、同大学大学院修士課程を修了。
アントネッロをはじめとする日本の主要古楽団体の公演、録音、TV収録に参加。若松夏美、A.ベイエの各氏に師事。ロンドン王立音楽院教授のS.スタンディジ氏を招聘し、バッハのコンチェルト等で共演。
近年は自主企画公演を重ね、中世フィドル、ルネサンス期の弦楽器リラ・ダ・ブラッチョ、ヴィオロンチェロ・ダスパッラの研究、演奏も手がける。アルル音楽教室、アイゼナハ音楽院バロック・ヴァイオリン科講師。富山古楽協会講師。台湾 高雄原聲巴洛克樂團 弦楽アドヴァイザー。
辛川太一(チェンバロ、オルガン)
東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程を首席で修了。安宅賞、三菱地所賞、アカンサス音楽賞及び大学院アカンサス音楽賞を受賞。バーゼル・スコラ・カントルム修士課程を修了。卒業試験では満点の評価を受ける。
2018年国際古楽コンクール<山梨>及び、2019年ミラノ国際チェンバロコンクールで最高位受賞。2017年ブルージュ国際古楽コンクール及び2022年バッハ国際コンクールでセミファイナリスト。
ピアノを島敏子氏に、チェンバロ・通奏低音を大塚直哉、廣澤麻美、F.コルティ、J-A.ベティヒャーの各氏に、オルガンを廣江理枝氏に師事。2023年秋にスイスより完全帰国し、演奏活動および後進の指導に励んでいる。
藝大レーベルVol.2~未来の名手たち~Next GenerationにてCDデビュー。NHK-FMリサイタル・パッシオ出演。リコーダー奏者の譜久島彰氏とともに古楽演奏会シリーズ『バロックの趣』を主宰。スタジオピオティータ・レジデントアーティスト。Bach Collegium Japan, LaMusica Collanaメンバー。アルル音楽教室チェンバロ科講師。
◆主催者より
ベタニヤ・ホーム後援会長
入江修 横浜教区主教
明治中期、英国からキリスト教伝道のために日本に来た宣教団の一つ聖ヒルダ・ミッションは、医療や教育、殊に弱者救済に力を尽くし、多くの福祉施設や病院、学校の基となりました。
その精神を受け継ぐベタニヤ・ホームは、軽費老人ホームとして、今も多くの方々の善意と祈りに支えられています。
ホームを支える事業の一つとして恒例となったチャリティーコンサート、この度は、教会の聖堂に二人の古楽器奏者をお迎えして、バロック時代の作曲家ビーバーの代表作「ロザリオのソナタ」全曲をおとどけしました。
渋澤一郎 主教
平和の主キリストの生涯を想い、キリストの平和が世界の隅々にまで届きますよう、祈りのひと時となれば幸いです。
ご関心がおありでしたら、聖ヒルダ会とベタニヤ・ホームのウェブサイトもお尋ねください。
(下記をクリック)
聖ヒルダ会ベタニヤ・ホーム後援会
◆参考:『ロザリオのソナタ』が紡ぐ「ロザリオの祈り」
「ロザリオの祈り」とは
ロザリオ(Rosary)は、珠を連ねた数珠状の祈りの道具です。これを用いた「ロザリオの祈り」は、キリスト教の伝統の中で培われ、主としてカトリック教会の信者の間で愛唱され続けています。
「ロザリオの祈り」は、伝承では、12世紀ごろ、スペインの修道士ドミニコの前に聖母マリアが現れて、「お祈りをするように」と、彼にロザリオを渡したのが始まりだと伝わっています。歴史的記録からも、この祈りの初期成立に修道士ドミニコとドミニコ会の果たした役割が大きかったことが推測されています。しかしながら、初期キリスト教で行われていた詩編150編の暗唱や朗読による祈りが、やがて、主や母マリアへの平易な祈りの反復(15グループに分けた150の祈り)による瞑想となっていたことも「ロザリオの祈り」成立の背景にあったと考えられています。
かつては、西方キリスト教会に伝統として根付いていましたが、宗教改革を経て、この祈りが聖母マリアをとおしての神へのとりなしという意味合いの濃いこともあり、ローマ・カトリック教会以外のプロテスタント諸教派ではほとんど用いられなくなっています。聖公会・アングリカンコミュニオンにも聖公会ロザリオ(Anglican rosary, Anglican prayer beads)がありますが、その歴史は新しく、形状や、用い方、祈りは全く異なります。
「ロザリオの祈り」は、主イエス・キリストのご生涯に現われた、神の愛と救いの神秘を、聖母マリアの心に思いを重ねて、黙想し、祈りを繰り返し、その回数を確認するために、ロザリオの連珠を指で繰り、母マリアとともにその神秘をたどります。
『ロザリオのソナタ』は、「ロザリオの祈り」に込められた神秘と祈りを、ロザリオの連珠の代わりに音符をたどって、音楽で紡いでいくかのように作曲されたものです。
聖公会の信徒には「ロザリオの祈り」はあまりなじみがないことから、ロザリオの用い方や祈り方について、図を添えて以下にまとめてみました(図1)。
「ロザリオの祈り」 その祈り方 (1)~(4)
(1)十字架のしるし(胸の前で十字を切る)、十字架を持ちながら使徒信条(使徒信経)を唱える
(2)主の祈りを唱える
(3)アヴェ・マリアの祈りを3回唱える
アヴェ・マリアの祈り:アヴェ・マリア、恵みに満ちた方、主はあなたとともにおられます。あなたは女のうちで祝福され、ご胎内の御子(おんこ)イエスも祝福されています。神の母聖マリア、わたしたち罪びとのために、今も、死を迎えるときも、お祈り下さい。アーメン
(4)栄唱を唱える
栄唱:栄光は父と子と聖霊に。初めのように、今もいつも世々に。アーメン。
5つの神秘の連なりを含む4つの神秘のセット
「ロザリオの祈り」には、20の神秘(主イエスや母マリアに起こった出来事)が含まれていて、5つずつ4つの神秘のセットに分けられています。それはつぎのようになります。
喜びの 神秘:〔1〕マリアヘのお告げ 〔2〕マリアのエリザベト訪問 〔3〕主のご降誕 〔4〕神殿における幼児イエズスの奉献 〔5〕神殿において聖母は少年イエスを見出す
苦難の 神秘:〔1〕主のゲッセマネの園の苦しみ 〔2〕主がむち打たれる 〔3〕主が茨の冠をかぶせられる 〔4〕主が十字架をになわれる 〔5〕主の十字架上の死
栄光の 神秘:〔1〕主のご復活 〔2〕主のご昇天 〔3〕聖霊降臨 〔4〕聖母の被昇天 〔5〕聖母マリアの栄光
光の 神秘:〔1〕主の洗礼 〔2〕カナの婚礼 〔3〕神の国の到来を告げる 〔4〕主の変容 〔5〕聖体の秘跡の制定。
光の神秘は2002年にローマ教皇ヨハネ・パウロ二世によって加えられました。ビーバーが『ロザリオのソナタ』を作曲した当時はありませんでした。
通常は、曜日ごとに1つの神秘のセットに含まれる5つの神秘の連なりについてロザリオの祈りで黙想します。
月曜日と土曜日:「喜びの 神秘」
火曜日と金曜日:「苦難の 神秘」
日曜日と水曜日:「栄光の 神秘」
木曜日::「光の 神秘」(昔は「喜びの 神秘」)
祈り方 (5)~(19) 5つの連
各曜日に割り当てられた神秘のセット、あるいはその時にふさわしい神秘のセットを選択します。 ここでは例として「喜びの 神秘」を選択したときの祈りを図2に示します。
(5) ロザリオのセンターピース(メダイのことが多い)のところで、第1の神秘を黙想または唱え、主の祈りを1回唱える
(6)指で連珠をたどりながら、アヴェ・マリアの祈りを10回唱える
(7) 栄唱を唱える。これを1連と呼びます。図の(5)~(7)
(8)第2の神秘を黙想または唱える
(9)~(10)1連目と同じように主の祈り、アヴェ・マリア、栄唱を唱えて2連目を終える
(11)~(13)同様に第3の神秘の黙想とそれに続く祈りを唱えて第3連を終える
(14)~(16)第4の神秘の黙想とそれに続く祈りを唱えて第4連を終える
(17)~(20)第5の神秘の黙想とそれに続く祈りを唱えて第5連を終える
これでお祈りが終了です。第1連から第5連までをあわせて一環(いっかん)と呼びます。
「苦難の 神秘」と「栄光の 神秘」の祈り
「苦難の 神秘」と「栄光の 神秘」の祈りについても、それぞれ図3に示します。
祈りの終わりに
最後に「元后(げんこう)あわれみの母」の祈りを唱え、十字のしるしをする時もあります。
元后 あわれみの母(Salve Regina:サルヴェー・レジーナ〔元后/天の女王よ、お聴きください〕)
元后(げんこう) あわれみの母‖ われらのいのち 喜び 希望。
旅路からあなたに叫ぶエバの子‖ なげきながら泣きながらも
涙の谷にあなたを慕う
われらのためにとりなすかた‖ あわれみの目をわれらに注ぎ
尊いあなたの子イエスを‖ 旅路の果てに示してください。
おお、いつくしみ、恵みあふれる‖ 喜びのおとめマリア