招宴 2014年2月号 牧師巻頭言から

 

大斎節を迎えるために


牧師 司祭 バルナバ 前田(まえだ) 良彦(よしひこ)


 三月五日(水曜日)から大斎節に入ります。2014年大斎節の主題として「人は新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない」(ヨハネ3:3)の聖句が用いられています。ファリサイ派のニコデモという指導者とイエスさまの対話に出てきます。イエスさまは「生き方を変えなさい」ということを「人は新たに生まれなければ神の国を見ることは出来ない」とおっしゃったのです。

Stations of the Cross
聖マーガレット教会の十字架の道行は「ラルシュ・かなの家」メンバーの若本政一さんが描かれた板絵を用いて行われます。この板絵は第6留「主イエス、ヴェロニカの捧げる布でみ顔をぬぐわれる」

 生き方を変えるということはそう簡単なことではありません。余程大変な体験や懲りてしまうような体験でもしない限り生き方を変えるということは出来ないように思われます。人として痛みを伴うような体験は人によって様々でしょうが、ユダヤ人の指導者でも理解が出来なかったのかもしれません。

 大斎節は私たちが教会の様々なプログラムや祈りを通して自分自身にもう一度出会う心の旅であるのかも知れません。十字架の道行を通してイエス様の道を御言葉と祈りと黙想を通し、自分との対話を深めることになるでしょう。あるいは大斎節中の日曜日に行われるプログラムでは様々な働きを学ぶことによって奉仕する心を学ぶことになるでしょうし、私たちそれぞれの心に改めて問うことがあるでしょう。
 今年の十字架の道行は毎週土曜日に行なわれます。いままでは金曜日の午後七時で出席しにくい時間でしたので土曜日の午後に行います。ぜひ一度、参加されるようお勧めします。「大斎を失うものは一年を失う」という昔からの教えがあります。大斎節を大事にしましょう 。