復活節第4主日

https://youtu.be/fPf4ujx5Hz8

<特   祷>

永遠の契約の血によって良い羊飼い、主イエス・キリストを死人のうちからよみがえらせられた平和の神よ、どうかわたしたちをみ旨にかなう者とし、み前に喜ばれるすべての良い業を行わせてくださいますように、主イエス・キリストによってお願いいたします。アーメン

<聖   書> ヨハネ10:22~30

<メッセージ> 主イエスの羊になりましょう。

父と子と聖霊の聖名によって アーメン

新型コロナウイルスは、数字上では減少傾向にあります。これからどうなっていくかは、まだよくわかりません。新型コロナウイルスとのお付き合いは3年目を迎えました。心配なことがあります。

ソーシャルディスタンス(社会的距離)ということが言われ、人と人との距離が遠くなったように感じます。学校でもそうですが、食堂には「黙食」(さびしいことばです。)と掲示され、どこかお互いの距離が遠くなっていくように感じます。皆さまはどうお感じでしょうか。

また、物価の急上昇や、経済的な困窮を抱える方が増加し、貧富の差が広がっています。知らず知らずの間に、人と人との間の分断が進んでいるのではないかと心配です。それは日本社会だけではなく、世界的に見ても、利害を超えて助け合っていくべきなのに、自国中心主義の声が大きくなり、分断や対立が深まっています。ロシアによるウクライナ侵攻もその一つです。

遠くなった関係をどうつないでいくか、どう近づけていくか。

私たち聖公会と言う教会は、ブリッジ・チャーチと言う自覚を大切にしてきました。橋渡しの教会、離ればれになっているものに橋を架ける教会です。

まず、日常においては、「ことば」だと思います。復活の主イエスは、悲しみや恐れに囚われている弟子たちに、どのようにかかわっていかれたでしょうか。

主イエスが納められたお墓の前で、深い悲しみの内にいるマリアに対して、背後から支えるように、やさしく「マリア」と呼び掛けられました。(ヨハネ20:15)ユダヤ人への恐れに囚われ身動きできないで、部屋の閉じこもっている弟子たちと対して、「シャローム、平和がありますように」と挨拶のことばをかけながら、神の力聖霊をお与えになり、福音宣教へと派遣されました。(ヨハネ20:26)何気ないことですが、「挨拶」です。「おはようございます。」「こんにちは」「ごきげんいかがですか。」でいいのですが、先日すてきな挨拶を教えてもらいました。アイヌ語です。「イラン カラプセ」「あなたの心に触れさせてください。」心と心がどうか触れ合いますようにという「祈り」と共に、挨拶、声掛けをするのです。そして笑いです。ある落語家さんから伺いました。「笑うと一歳若返る、怒ると一歳年をとる。」年をとらないように、気をつけましょうね。沖縄教区上原榮正主教が沖縄教区の皆さんにいつも呼びかけておられることがあります。クリスチャンである私たちは、「ワクワク、イキイキ、ニコニコ」を大切にしよう。笑顔の無い教会に、だれが通いたいと思うでしょうか。

昨年末、南アフリカのデズモンド・ツツ大主教が逝去されました。命がけで闘って来られた方ですが、いつもニコニコ、イキイキしておられました。アパルトヘイト・人種隔離政策と闘い、ノーベル平和賞を受賞された方です。ツツ大主教のことばから作られた絵本に「かみさまのゆめ」と言う絵本があります。大主教は、この絵本の中で「わたしたち ひとりひとりの なかには かみさまの こころの かけらが あるんだよ そして、みんなが たがいを たいせつに しあうとき、かみさまの こころの かけらは あつまって ひとつのものに なるんだ。」と私たち一人一人に語り掛けてくださっています。ツツ大主教は、すべての人が神さまに似た者として創造されていること、そしてすべての人が神さまの愛するこどもであることを、語っておられます。

今日の福音に聴きましょう。「私の羊は私の声を聞き分ける。私は彼らを知っており、彼らは私に従う。私は彼ら永遠のいのちを与える。彼らは決して滅びず。また、彼らを私の手から奪う者はいない。」(ヨハネ10:27~28)

その神さまの思いを喜んで受け取る人、その人は神さまの羊です。神さまの声、主イエスの声を聞き分けます。主イエスはその人のことをよく御存じです。そして、主イエスの命、永遠の命をくださるのです。主イエスはその人しっかり掴み、だれも主イエスから引き離すことができません。その人とは、あなたです。

ツツ主教も絵本の中で、こう語り掛けています。「さあ、かみさまの ゆめが かなうように てつだってくれないかい?」

神さまの羊、主イエスの羊になりましょう。

父と子と聖霊の聖名によって アーメン

<ウクライナの平和のための祈り>

正義と平和の神よ、 

わたしたちは今日、ウクライナの人々のために祈ります。 

またわたしたちは平和のために、そして武器が置かれますよう祈ります。 

明日を恐れるすべての人々に、 あなたの慰めの霊が寄り添ってくださいますように。 

平和や戦争を支配する力を持つ人々が、知恵と見識と思いやりによって、 み旨に適う決断へと導かれますように。 

そして何よりも、危険にさらされ、恐怖の中にいるあなたの大切な子どもたちを、あなたが抱き守ってくださいますように。 

平和の君、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン。 

<主の祈り>

救い主キリストが教えられたように祈りましょう。

天におられるわたしたちの父よ

み名が聖とされますように

み国が来ますように。

みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。

わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。

わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人を

ゆるします。

わたしたちを誘惑におちいらせず、

悪からお救いください。

国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。アーメン

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