招宴 2012年1月号 牧師巻頭言から

 

イエス様が教えてくださった
大事な掟を歩む


 新しい年を与えられました。 この一年を神様の導きと祝福を求めながらご一緒に歩みたいと思います。 昨年のクリスマスイブ式文を編集しながら、「あの幼な子が人々に求めたのは何だったのか」と自問しつつ辿りついたのは、今年の聖句でした。「イエスは言われた『心をつくし精神をつくし主なるあなたの神を愛せよ』これが一番大切な第一のいましめである。第二もこれと同様である『自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ』。」(マタイ福音書22章37節―39節)  これと同じ聖書のところはルカ福音書の良きサマリア人の記事の冒頭に出てきます。ルカ福音書10章25節―36節がそうです。誰が隣人になったかと問われて「その人の痛みを分かって、行いにおよんだ人」と答えると イエスは「あなたも行って、同じようにしなさい」と言われます。

 この掟を本田哲郎神父訳の聖書では次のように翻訳していま す。「心の底から、自分のすべてをかけ、力のかぎり、判断力を駆使して、あなたの神、主を大切にせよ」(申命記6・5)また、「あなたの隣人を、自分自身のように大切にせよ」(レビ記19・18)としています。私たちがキリスト者=クリスチャンとして人生を歩むことを考える時に、私たちの人生のすすむべき方向を示しているのがこの聖句だと考えてよいのではないでしょうか。あるいは座標軸だとも言えます。船が航海する時に目標を目指して進む時に座標を定めて航海するのに似ています。絶えず自分が進む方向を点検しなければなりません。
 教会の言葉で「信仰」という大事な言葉があります。これは「信頼して歩む」という意味ですが、イエスが与えてくださった 掟を歩む姿勢を現わしています。しかし、現実の生き方の中で、この掟を見失い歩む道を迷うのが私たちの現実でもあるでしょう。自分のことにしか目が向けられず、周りを見る余裕さえもなかったりします。思いもかけず病気になったり、愛する人を失ったり、仕事が思うようにならないこともあるでしょう。年を重ねて一人住まいになることもあるでしょう。あるいは思うような仕事を得ることが出来ないことで苦しむ若い人もいるでしょう。そのような人生のただ中であっても一人ひとりの人生の行く手の先に、この掟を据えなさいと命じておられます。
 それぞれの負わなければならない十字架は様々ですが、互いに重荷を負いつつ神様に励まされてこの一年を歩みたいと思います。この一年もまたイエス様が与えて下さった掟をご一緒に歩みましょう。神様の祝福がありますように。

牧師 司祭 バルナバ 前田(まえだ) 良彦(よしひこ)



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