降臨節第1主日

降臨節の聖句 ヤコブの家よ、さあ、主の光の中を歩もう。イザヤ2:5

<特   祷>

全能の神よ、み子イエス・キリストはわたしたちを顧み、謙遜なみ姿でこの世に来られました。どうか今、闇の業を捨てて、光のよろいを着る恵みを与え、終わりの日に生きている人と死んだ人を審くために栄光をもって再び来られる時、永遠のいのちによみがえらせてください。父と聖霊とともに一体であって世々に生き支配しておられる主イエス・キリストによってお願いいたします。

アーメン

<聖   書> ローマの信徒への手紙13:8~14

<メッセージ> 主の光の中を歩もう

父と子と聖霊の御名によってアーメン

本日から降臨節に入りました。「降臨節」はラテン語では「Adventus アドヴェントゥス」(英語ではAdvent アドベント)は、「到来」を意味する言葉です。およそ2000 年前にイエスが私たちの歴史の中に、もっと言うと私のところに来られたれたことを思い、主イエスの誕生の意味を噛みしめ味わい、主イエスを私の内にお迎えし、また神の国が到来する時、主イエスが栄光のうちに再び来られることに思いを馳せる季節に入りました。この二重の「到来」とそこに向かう私たちの姿勢としての「目を覚ましていること」が、この季節のテーマとなります。3年周期の聖書日課はA年です。

 復活日前の大斎節(レント)共に、私たちにとって大切な期節です。

皆さまは、十戒をご存知でしょうか。(出エジプト20:1~17・祈祷書147頁)

 日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルは日本に着いてすぐ十戒を日本語で説教する準備をしたそうです。十戒はいいものです。神の御心を表しています。十戒の中に「あなたは盗んではならない。」とあります。こういうことがはっきりと教えられていることは大切なことです。

 ただし、十戒は実行すべきものですが、よく考えてみると、実行できていないときどうしたらいいかという問題があります。自分としては盗んでいないのですが、神さまの方から見るとどうなるのかという問題があります。

 「十戒と私」でニラメッコすると、心細いことになりはしませんか。

 また、こんなこともあります。ある国が経済的に大変繁栄し、豊かになったとします。現実に起こっていることですが、地球の反対側の国が、ある国の繁栄を助けるために、貧困に苦しんいるということがあります。知らないうちに、盗んだり、貪ったりしているかもしれません。

 「十戒と私」の関係をウルオッタものにしてくれる、ことを聖書は提示します。それは「愛」。ザビエルのように「御大切」と訳してもいいですね。

 この「愛」「御大切」について、パウロは「愛は隣人に悪を行いません。」(ローマ13:10)愛は隣人から切り離しては考えることはできません。聖書の世界の美しい挨拶「シャローム」を思い出します。シャロームは平和、平安、健康、傷つき痛んでいないことです。今日の世界のように何万個と言う核兵器、戦争や対立、飢餓、差別、ハラスメント、自然災害、テロで埋まっている世界にシャロームはありません。愛はシャロームを生み出します。シャローム、これが主イエスの国の姿です。

 使徒言行録1:8に「ただ、あなたがたの上に聖理恵が降ると、あなたがたは力を受ける。そしてエルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、さらに地の果てまで、私の証人となる。」とあります。これは主イエスのシャロームがエルサレムから始まり、全世界に広がる姿を描いています。ユダヤ、サマリヤ、その隣、その隣と伝えられて地の果てまで、「愛は隣人に悪を行いません。」という主イエスの名が伝えられて、私たちの所に伝えられているのです。伝道、道を伝えることですが、言い換えると伝愛、伝シャローム。宣教もこういうことが根っこあるわけです。

 「彼らはその剣を鋤、その槍を鎌に打ち直す。国は国に向かって剣を上げす。もはや戦いを学ぶことはない。」(イザヤ2:4)「もはや戦いを学ぶことはない」、これが主イエスの国です。

 アドベント・クリスマスは、伝愛、伝シャロームのいい機会です。

 そのための準備をしましょう。そのために目を覚ましていましょう。

 パウロは語り掛けます。「夜は更け、昼が近づいた。だから、闇の行いを脱ぎ捨て、光の武具を身につけましょう。」パウロは「主イエスを」身にまとうように招いています。主イエスの霊を身にまとえば、私たちは目を覚まして、主イエスの到来に備えることができます。

ヤコブの家よ、さあ、主の光の中を歩もう。

父と子と聖霊の御名によって アーメン

<ウクライナの平和のための祈り>

正義と平和の神よ、

わたしたちは今日、ウクライナの人々のために祈ります。

またわたしたちは平和のために、そして武器が置かれますよう祈ります。

明日を恐れるすべての人々に、 あなたの慰めの霊が寄り添ってくださいますように。平和や戦争を支配する力を持つ人々が、知恵と見識と思いやりによって、み旨に適う決断へと導かれますように。

そして何よりも、危険にさらされ、恐怖の中にいるあなたの大切な子どもたちを、あなたが抱き守ってくださいますように。

平和の君、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン。

<主の祈り>

救い主キリストが教えられたように祈りましょう。

天におられるわたしたちの父よ

み名が聖とされますように

み国が来ますように。

みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。

わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。

わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人を

ゆるします。

わたしたちを誘惑におちいらせず、

悪からお救いください。

国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。アーメン

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