降誕日

2022年12月 降誕日

<特   祷>

全能の神よ、あなたは独りのみ子に人性を取らせ、この時、清いおとめから生まれさせてくだいました。どうかその恵みによって、再び生まれ、神の子とされたわたしたちを、常に聖霊によって新しくしてください。父と聖霊とともに一体であって世々に生き支配しておられる主イエス・キリストによってお願いいたします。アーメン

<聖   書> ヨハネによる福音書1:1~14

<メッセージ> この人を見よ

父と子と聖霊の御名によって アーメン

まず、テゼの賛美の歌をご紹介します。「イエスさまが生まれる」です。

 イエスさまが生まれる イエスさまが生まれる

 この くらやみ を  照らすひかり

 イエスさまが生まれる イエスさまが生まれる

 この くらやみ を  照らすいのち

 イエスさまが生まれる イエスさまが生まれる

 この くらやみ を  照らすことば

主イエス・キリストのご降誕を、心よりお祝い申し上げます。

 私が主イエスに魅力を感じるようになったのは、中学生の頃でした。ただ、幼少期にキリスト教信徒ではなかった我が家に、なぜか主イエスの絵本があったのです。よく読んでいたので、知らず知らずのうちに魅かれていたのかもしれませんが、意識するようになったのは、中学生の頃でした。

 特に、讃美歌(121番)にも聖歌(357番)にもあります「まぶね の中に」の影響が大きかったのです。この曲には主イエスの生涯が凝縮されています。

 「まぶね の中に  産声あげ たくみの家に  人となり て  貧しき憂い 生くる悩み つぶさになめし この人を見よ」

 2節には「虐げられし 人を訪ね 友なきものの友となり て 心砕きし この人を見よ」、また3節には「十字架の上に あげられつつ 敵をゆるしし この人を見よ」と続きます。中学生の私には、なんと不思議な生き方をする人なのかという興味が心の中にふつふつと起こってきたのです。この曲が主イエスと私の出会いの始まりとなりました。主イエスは、大変身近なお方となっていきました。

 神さまは見えませんが、主イエスは確かに私たちと同じ人となり、目に見えるお方として生きられたのです。「言葉は肉となって、私たちの間に宿った。」(ヨハネ1:14)主イエスは、当時の人々にとって、見て、聞いて、触ることのできたお方だったのです。今も主イエス・キリストの福音は、見て、触ることのできる大変具体的な性格をもっています。主イエスの出来事には、食事と病をいやすお話が多いのです。主イエスが教えてくださった主の祈りでも、「わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください」とお祈りします。

私たち聖公会の教会が一番大切にしている聖餐式は、食べる、飲むということを中心になされます。主イエスが病をいやすことをされますが、身体を大事に考えておられるからです。

 福音の伝達は、具体的なことを通して行われます。耳に聞こえること、目に見えること、手で触ることは極めて大切なことです。もちろん、見えないものがあるということを忘れてはなりません。人生が薄っぺらいものになってしまいます。大切なものは目には見えないことが多いです。聖書を見、読むことはできますが、聖書を通して語り掛けて下さる神さまを肉眼で見ることはできません。

 しかし、目に見えないもの、たとえば親切心です。ある人が親切な人だと言う時には、必ずそこに何か目に見える親切な行いがあったはずです。あの人は良心的な人だと言う時も、必ずそこに何か目に見える良心的な行いがあったはずです。

ヨハネの手紙Ⅰ 4章の20節に、ドキッとする聖句があります。「目に見える自分のきょうだいを愛さない者は、目に見えない神を愛することができないからです。」目に見えない神さまを愛するというなら、目に見える兄弟姉妹を愛することが伴わないといけないと言うのです。

主イエスのご降誕をお祝いするクリスマス。聖歌「まぶねの 中に」に凝縮されている主イエスの御生涯を黙想しましょう。愛の人主イエスを見つめましょう。4節「この人を見よ この人に ぞ こよなき愛は あらわれたる」

教会の中のキャンドルに、私の心の中のキャンドルに愛の火が灯るように、祈りの内にクリスマスを迎えましょう。

(引用聖句は、聖書協会共同訳を用いています。)

父と子と聖霊の御名によって アーメン

<ウクライナの平和のための祈り>

正義と平和の神よ、

わたしたちは今日、ウクライナの人々のために祈ります。

またわたしたちは平和のために、そして武器が置かれますよう祈ります。

明日を恐れるすべての人々に、 あなたの慰めの霊が寄り添ってくださいますように。平和や戦争を支配する力を持つ人々が、知恵と見識と思いやりによって、み旨に適う決断へと導かれますように。

そして何よりも、危険にさらされ、恐怖の中にいるあなたの大切な子どもたちを、あなたが抱き守ってくださいますように。

平和の君、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン

<主の祈り>

救い主キリストが教えられたように祈りましょう。

天におられるわたしたちの父よ

み名が聖とされますように

み国が来ますように。

みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。

わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。

わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人を

ゆるします。

わたしたちを誘惑におちいらせず、

悪からお救いください。

国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。アーメン

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