主教教書(6) 3月30日以降の礼拝(公祷)について休止継続の通達

2020年3月25

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

3月4日付の「新型コロナウイルス感染症対応のお願い」第四信にて、「3月8日(大 斎節第二主日)~29日(大斎節第五主日)まで礼拝(公祷)を休止する」旨をお伝え致しました。その後、3 月 19 日に政府専門家会議から見解が出されました。 加えまして、
1 感染リスクが高いとされている、公共交通機関利用への対策が教会として十分に取られていることについて
2 東京教区が大原則とした「人びとのいのちを守ること」「教会としての社会的責任を果たすこと」への対応が十分になされていることについて
3 このような状況の中、教会に人が集中して集まることへの危惧は払拭できない
4 示唆されている予防のための諸条件をすべてクリアしての礼拝執行に徹することには困難がある
5 東京という人の動きや移動の極めて多い大都市において、感染源が特定できないことに因る感染増加の中、感染リスクがある信徒の方がたへの教会の十全な対応が困難である
等の角度から、常置委員会、聖職会、教区事務所主事会等での話し合いも重ね、東京教区としましては、厳しい苦渋の決断ではありますが、
 
公的機関からの情報等を基に、今後の方針が定まる迄 3 月 29 日(大斎節第五主日)
 以降の公開の礼拝(公祷)の休止を継続すること

と致しましたので、お知らせ致します。
 
これに伴い、以下の点をお伝え致します
・教会運営に支障のない限り、種々の会合は自粛を要請致します
・但し、礼拝堂への来訪者のために礼拝堂の扉を開け開放していることは構いません
・教役者、または家族、信徒、関係者に感染者が確認された場合は、速やかに教役者に伝え、教役者は教区事務所総主事(下条司祭)に報告し、活動を自粛して下さい
 
聖週、イースターと、殊に大切な時に一堂に会しての礼拝を捧げることができない辛さと悲しみには計り知れないものがありますが、各々の場所での祈りはキリストの教会と全世界のための祈りであり、信仰の業でもあります。
 
このような時であるからこそ一層、主イエスのご復活された「最初のイースター」、そして、「洗礼の原点・信仰生活の原点」に 思いを馳せ、黙想の時としたく願います。
今後も、聖アンデレ主教座聖堂のホームページを通して、「自宅で行なう主日礼拝」をはじめとして、情報提供をしてまいります。共に祈り合うことによる連帯と信頼の中に、主が共におられることを堅く強く信じます。
 
感染症に罹った方々の一日も早い回復と医療従事者のお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方々への支え、そしてご逝去された方々の魂の平安と悲しみの内にある方々への慰め、この危機の収束を切にお祈り致します。

 

 

主教教書(5) 新型コロナウイルス感染症による不安な時にあたり

2020年3月21

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

 

 

ここ二度の主日には通常のように教会、礼拝堂に集まることができませんでした。
私たちはそれぞれ異なった場所で祈りを捧げるとしても、その祈りは決して個々人の祈りではなく、教会共同体の祈りとなり、それは祈りの輪、祈りにおける連帯を形作り、主イエス・キリストと父なる神様との交わりに重ね合わされ、聖なる捧げものとされます。 「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ(ヨハネ 15:5)」という主イエスのみ言葉を一層力にしたいものです。

私たちキリストの教会は、祈りを止めることは決してあり得ません。殊に、今は 私たちにとって信仰の鍛錬、霊的闘いの時でもありますが、同時に聖パウロが力強く伝えていますように「御言葉を宣べ伝えなさい。折が良くても悪くても励みなさい」(テモテへの手紙Ⅱ4:2)「あなたは、どんな場合にも身を慎み、苦しみを耐え忍び、福音宣教者の仕事に励み、自分の務めを果たしなさい(4:5)」への一層の応答の時にもなります。
公祷の休止こそなされておりますが、会衆が集えずとも教役者は教会、礼拝堂を代表し礼拝と祈りを各教会、礼拝堂で守っております。従いまして、教区内に全ての教会、礼拝堂から一切の礼拝や祈りが消えたわけではありません。また、このことは教役者個人の霊的養いや訓練に止まるものではなく、キリストの教会と全世界のための祈り、信仰の業でもあります。

それぞれの場所での一人一人の祈りの内にキリストと繋がり一致を求めることは 教会の大切な伝統です。この前代未聞の困難な時こそ、福音宣教、み言葉を宣べ伝えるという使命を忘れることなく、様々な不安や戸惑いを乗り越え、感染拡大を防ぐべく、私たちはキリ スト者として各々の場所で、一人で祈っている時でさえも、主イエス・キリストの体である一つの共同体に結ばれて続けているという信仰を共にし、確かめ合いたいものです。個々の信仰や霊性の大切さももちろんですが、そこだけに止まらず互いの配慮、「God First You Second I Third」を、キリストにある私たちの一致の指標にしたく願います。

また、3 月 20 日に開催しました「聖職会」での現況報告の中、聖アンデレ主教座聖堂ホームページを通して「自宅で行なう主日礼拝」「礼拝の行なわれない主日のために」をはじめとして情報の提供のみならず、各教役者による大斎講話のホームページによる配信、メール、FAX、郵送による説教送付などを確認し合いました。 また、手紙や電話による信徒の方がたへのケア、祈りと黙想、み言葉に向き合う時間の増加など、教役者各々の賜物を活かした形での聖務遂行を分かち合い、励まし合っていることへの敬意と感謝、喜びは禁じえません。

この状況の下、自宅で祈られることも命を守り合うことに通じます。祈りと信仰の営みを支えるために、聖アンデレ主教座聖堂ホームページを通して「自宅で行なう主日礼拝」をはじめとして、情報提供をしてまいります。これまでにない形ではありますが、共に祈り合うことによる連帯や信頼の中に主がおられることを強く信じます。

感染症に罹った方々の一日も早い回復と医療従事者のお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方々への支え、逝去された方々の魂の平安と悲しみの内に ある方々、感染の収束を切にお祈り致します。


なお、今後の公的機関からの情報や推移を注目しながら、3 月 29 日以降のお知らせは 3 月 25 日(水)を目途に発信いたします。

また、私たちのために主イエス・キリストが祈っておられることも覚え、支えにしてまいりましょう。 「聖なる父よ、わたしに与えてくださった御名によって彼らを守ってください。わたしたちのように、彼らも一つとなるためです(ヨハネ17:11)」

使徒聖パウロも教えています。 「一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、 すべての部分が共に喜ぶのです(Ⅰコリント12:26)」 「同じ思いとなり、同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにして、わたしの喜び を満たしてください(フィリピの信徒への手紙2:2)」