教会での結婚式について
教会の結婚式はどういうものですか。
教会は結婚を尊いこととして重んじています。結婚という人と人との間の喜ばしい契約は、キリストとその教会との関わり、また神と人との関わりにも似て大切なことだからです。
結婚式は公のものとして執行されます。
結婚は基本的に当事者である男女が契約を結ぶ時です。神と人々の前で、結婚の契約が結ばれようとしていることについて、支障がないかが問われます。続いて当事者の意志が問われ、聖書の言葉と説教で結婚の意味(契約の内容)が確認されます。その上で当事者は、神と人々の前で結婚の約束を交わします。そして集まった人々はこの契約の保証人として、神の導きと祝福を祈ります。このように公のものと考えるため、当事者は参列者の前で結婚の契約の証として宣言し、また書類に署名をするのです。
信者でなくても結婚式をしてもらえるのですか?
多くの教会では信徒であるなしに関係なく、結婚式を受けつけています。なぜなら、結婚式を通して神のみ恵みと祝福を、多くの人々と分かちあう機会が与えられると考えるからです。
信徒の結婚は教会で行われます。信徒以外の結婚式は必ずしもすべての教会で受けつけているわけではありませんので、それぞれが希望する教会にお問い合わせください。
また式の日程等についても、お早めに(少なくとも披露宴等の会場予約より先に)一度ご相談いただくようにお勧めします。
教会の結婚式と、結婚式場との違いはありますか。
教会では結婚式を人生の節目に献げられる礼拝の一つと考えています。そのため教会では、担当の司祭が当事者とともに結婚に向けての学びと準備の時を持ちます。
言うまでもなく、結婚式は人生のゴールではなく、新しいスタートであると考えられます。そこで結婚しようとする人は、新しい共同生活に踏み出す準備として、結婚式の式文にしたがって、担当の司祭から結婚について学びます。そして結婚式を通して神の祝福を受け、教会はその結婚を公に宣言します。
結婚式場の場合は形式に終始する場合がありますが、教会ではなく結婚式場での結婚式を希望される場合は、司祭と相談の上キリスト教の結婚式を行うことは可能です。
教会の結婚式の費用はどの位必要でしょうか。
結婚式の準備や執り行ないのためには、目に見えるまたは見えない、いろいろな費用が発生します。その費用はそれぞれの教会の規模や状況、また当事者の選択によって様々です。挙式にあたっては感謝の献げ物(献金)をお願いしています。
教会は結婚式を事業として行っていません。あくまでも教会の礼拝のひつとして執り行います。
教会によってはおおよその目安を定めている場合もありますが、詳細は実際に結婚式をされる教会や牧師、担当司祭にお聞きいただければ幸いです。
ヴァ-ジンロ-ドって何ですか。
ヴァージンロードという言葉は和製英語です。
結婚式の時、新郎新婦が歩くため白布等を用いてつくる通路の飾りを指しているようですが、教会で用いている言葉ではありません。ドレスの汚れを防ぐためまたは新しい生活への門出を祝う意味で発案されたものだと思われますが、キリスト教の礼拝においてそれ以上の意味はありません。
教会の結婚式に招かれた時注意することがありますか?
何よりも、結婚をされるおふたりの結婚を祝福する気持ちを大切にしていただき、ご参列いただくことです。
結婚式は披露宴ではありませんので、聖公会では、結婚式は婚姻の礼拝の式文に従って執り行なわれます。当事者の様子に目を配り、心を込めて祈りを唱え、また歌うという姿勢を大切にしてください。礼拝という性質上、参列することに重きを置くべく、写真撮影は礼拝中は好ましくありませんし、禁止している場合もあります。式前に司式者から説明がありますのでこれに従ってください。また撮影が許可された場合でも、フラッシュは使用せず、またオルター(祭壇)に立ち入ったり、礼拝中に動き回ることはお控えください。服装やご祝儀等について特別な定めはありません。その他何かご質問がありましたら、教会の信徒の方や、あるいは教会のウエディングの担当者にご相談ください。また教会用の祝儀袋等を入手したい場合は、キリスト教書店等で販売しています。