<特 祷>
神よ、誉あるみ子は、パンを裂くみ姿のうちに、ご自分を弟子たちに示されました。み恵みによって、わたしたちの信仰の目が開かれ、贖いのすべてのみ業のうちに主を見いだすことができますように、父と聖霊とともに一体であって世々に生き支配しておられる主イエス・キリストによってお願いいたします。
アーメン
<聖 書> ルカ24:13~35
<メッセージ> 主イエスの共同体の復活
父と子と聖霊の御名によって アーメン
主のご復活を心よりお祝い申し上げます。
本日の福音書は、復活の主イエスと2人の弟子たちの出会いの出来事です。この出来事は、多くのキリスト者の記憶に深く刻まれています。復活の主イエスは、さりげなく、エルサレムから離れていく2人の弟子たちと一緒に歩き始めます。
彼らはエマオに向かう途中で、最近エルサレムで起こったことについて、熱心に話し合っていました。しかし、彼らは悲しんでいました。彼らは主イエスの共同体・弟子の群れから離れ、生まれ故郷へ帰ろうとしていたのでしょう。主イエスの共同体・弟子の群れは崩壊した、バラバラになったと感じていたでしょう。
彼らは落胆し、暗い顔で歩いていました。エルサレムにおいて、ナザレの人イエスが、権力者たちによって死刑を宣告され、十字架上に無残な死を遂げたことを、この身知らぬ同行者が知らなかったことに驚きます。また彼らの仲間だった婦人たちや他の何人かが、主イエスのお墓が空っぽであったことを報告していましたが、主イエスの復活は2人の弟子には、到底信じられないことでした。
同行者となった人(実は主イエス)は忍耐強く熱心に聖書を解き明かしました。それは旧約聖書です。(もちろんまだ新約聖書は書かれていません。)「そして、モーセとすべての預言者から始めて、聖書全体にわたり、ご自分について書いてあることを解き明かされた。」(ヨハネ24:27)
私たちにとって、聖書、聖餐式、教会、キリスト教神学は大切です。その大切さは、主イエスを指し示いているがゆえに大切なのです。私たちは、今困窮している人、生きづらさを感じている人、居場所のない人、いと小さくされている人を大切に考えています。それはそうした人々の中に、傷ついた主イエスのお姿を見るからではないでしょうか。
エマオに向かう2人の弟子たちは、見知らぬ同行者が主イエスであることにまだ気が付きません。彼らは目指す村に近づきました。見知らぬ同行者は、なお先に行かれる様子でしたが、かつて師から学んだもてなしの心を実践します。「一緒にお泊り下さい。」無理に引き留めたとき、見知らぬ人は共に泊るために宿に入られます。皆が食事の席についたとき、パンを祝福して裂かれます。するとどうでしょうか。彼らの目が開かれ、落胆と悲しみのゆえに理解できなかったことを二人は理解します。主が共にいて、生きておられることをはっきりと知るのです、体験するのです。
聖書を知り、読むための新しい力を体験します。主が共にいてくださることで、深く神さまの出来事、主イエスの出来事を深く知るのです。「道々、聖書を解き明かしながら、お話しくださったとき、私たちの心は燃えていたではないか。」(24:32)(私たちも聖書を読む時、“主イエス共にいてください”と祈りつつ読みましょう。)2人の弟子は、喜びに溢れてエルサレムに戻ります。主イエスが復活され、共にいて、共に歩んで下さることを伝え合いながら、励まし合います。主イエスの共同体・主イエスの群れが再生されました。いや、共同体も復活したのです。
今、日本社会は孤独な社会だと言われます。多くの人々が、居場所がないと感じて、生きづらさの中で苦しんでいます。主イエスの共同体・主イエスの群れは、人々を癒します。新型コロナ禍、教会も共同体の力が弱まっています。私たちの教会が、主イエスの共同体・主イエスの群れとなり、人々の居場所となりますように、祈りましょう。教会が共同体の力を取り戻すために、復活の主イエスが共にいてくださるように(無理でも引き留めるぐらい)熱き祈りをささげましょう。
父と子と聖霊の聖名によって アーメン
<ウクライナとロシアの平和のための祈り>
正義と平和の神よ、
わたしたちは今日、ウクライナとロシアの人々のために祈ります。
またわたしたちは平和のために、そして武器が置かれますよう祈ります。
明日を恐れるすべての人々に、 あなたの慰めの霊が寄り添ってくださいますように。
平和や戦争を支配する力を持つ人々が、知恵と見識と思いやりによって、 み旨に適う決断へと導かれますように。
そして何よりも、危険にさらされ、恐怖の中にいるあなたの大切な子どもたちを、あなたが抱き守ってくださいますように。
平和の君、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン。
<黙想します。>
大阪教区成立100周年のため
この社会にあって、居場所がなく、生きづらさを感じている多くの人々のため
新型コロナウイルス感染症の収束のため
戦争や大災害に苦しむ人々のため
<主の祈り>
救い主キリストが教えられたように祈りましょう。
天におられるわたしたちの父よ
み名が聖とされますように
み国が来ますように。
みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。
わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人を
ゆるします。
わたしたちを誘惑におちいらせず、
悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。アーメン