降臨節第1主日

<特   祷>

全能の神よ、み子イエス・キリストはわたしたちを顧み、謙遜なみ姿でこの世に来られました。どうか今、闇の業を捨てて、光のよろいを着る恵みを与え、終わりの日に生きている人と死んだ人を審くために栄光をもって再び来られる時、永遠のいのちによみがえらせてください。父と聖霊とともに一体であって世々に生き支配しておられる主イエス・キリストによってお願いいたします。

アーメン

<聖   書> マルコ13:24-37

<メッセージ> 目を覚ましていなさい。―主にある希望に目覚めて

父と子と聖霊の御名によってアーメン

<特   祷>

父と子と聖霊の御名によって アーメン

 本日のメッセージは、ブラジル聖公会日系人教会にも配信されます。日本で見てくださっている方もブラジルの日系人の皆様も、地球の反対側ですが、つながっているということを共有してくださると大変うれしく思います。

 ブラジル聖公会日系人教会の皆様、日本の皆様、主の平和・シャロームとご挨拶をしましょう。心を込めて「主の平和 シャローム」

さて、先主日11月26日は、教会の暦で最後の主日を守りました。ということは、今日の主日から、教会の暦では新年を迎えたことになります。「明けましておめでとうございます」、と言ってもよい主日です。

教会の暦では、今日から降臨節・アドベントです。アドベントはラテン語の「Adventus アドヴェントゥス」を語源とする言葉で、「到来」を意味します。およそ2000 年前に主イエスが私たちの歴史の中に、もっと言うと私たちのところに来られたれたことを思い、主イエスの誕生の意味を噛みしめ味わい、主イエスを私の内にお迎えし、また神の国が到来する時、主イエスが栄光のうちに再び来られることを待ち望む季節に入りました。

またこのアドベントゥスから、アドヴェンチャーという言葉も出てきます。「冒険」という意味です。

今日の主日は、新年ですので、心を新たに歩み出す時です。また、神さまと人々に仕える愛の冒険に歩み出しましょう。

先ほど拝読しました福音書に耳を傾けましょう。マルコ13:33「気を付けて、目を覚ましていなさい。その時がいつであるか、あなたがたは知らないからである。」「目を覚ましていなさい。」、今日ご一緒に憶えたいみ言葉です。心新たに歩み出す時にふさいわしいみ言葉です。ところで、私たちは、何に目覚めているように、主イエスから求められているのでしょうか。

マルコ福音書13章では、神殿の崩壊、戦争、地震、飢饉、大きな苦難など、できれば聴きたくない恐ろしい出来事が語られています。今世界を見渡しますと、本当に悲しいことですが、現実に起こっていることです。皆様も心を痛めておられると思います。ウクライナやパレスチナのガザはじめ世界の各地で起こっています。ガザも停戦がピリオドを打ち、戦争が再開されました。

先日テレビで報道されていたのですが、戦争や民族対立、弾圧、貧困だけではなく、気候変動による難民が急増しています。アフリカ・ケニア東部ほかを襲う干ばつで、多くの難民が生まれています。私たちは、世界が良くなるのではなく、悪くなっていくような状況を経験しています。どうしたらいいのか、途方にくれるような闇を感じます。

マルコ福音書は、私たちを門番にたとえています。(34節)門番として「目を覚ましていなさい。」私たちはこのクリスマスの時期、クリスマス・イヴ礼拝を大切に守ってきました。その信仰的意味はとても大きいと思います。

イヴ、前日の夜の礼拝です。あるいは深夜ミサです。そこには、「朝の来ない夜はない」という希望のメッセージが込められています。

32節、33節「その時が、いつであるか、あなたがたは知らないからである。」これは私たちを冷たく突き放すみ言葉ではありません。

讃美歌21の575番1・2節をお聞きください。

  • 球根の中には 花が秘められ さなぎの中から いのちはばたく

寒い冬の中 春はめざめる その日 その時を ただ神が知る

  

  • 沈黙はやがて 歌に変えられ 深い闇の中 夜明け近づく

過ぎ去った時が 未来を拓く その日 その時を ただ神が知る

 死んだように見える球根から花が咲き、さなぎから蝶が飛び立つ。冬のままでは終わらず、必ず春が来る。沈黙は歌に、闇の中に夜明けの光が、つらい過去が未来を拓くと575番は歌います。「目を覚ましていなさい。」何に目覚めているのか。主イエスから来る希望であります。26節「その時、人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗って来るのを、人々は見る。その時、人の子は天使を遣わし、地の果てから天の果てまで、選ばれた者を四方から呼び集める。」

 主イエスが働いて下さる時を信じ、希望をもって生きる門番となるように、私たちは導かれています。闇は深いのですが、朝が来ること、春が来ること、光が射すことを信じ、あきらめずに希望をもって祈り続けましょう。平和の実現のために働きましょう。

 父と子と聖霊の御名によって アーメン

 <ウクライナとロシアの人々のため、パレスチナとイスラエルの人々のため 平和を求める祈り>

正義と平和の神よ、

わたしたちは今日、ウクライナとロシアの人々のために、またパレスチナとイスラエルの人々のためにも祈ります。

そして、わたしたちは平和のために、そして武器が置かれますよう祈ります。

明日を恐れるすべての人々に、 あなたの慰めの霊が寄り添ってくださいますように。平和や戦争を支配する力を持つ人々が、知恵と見識と思いやりによって、み旨に適う決断へと導かれますように。

そして何よりも、危険にさらされ、恐怖の中にいるあなたの大切な子どもたちを、あなたが抱き守ってくださいますように。

平和の君、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン。

<黙想しましょう。>

ブラジル聖公会日系人教会のため

大阪教区成立100周年から101年に向かって、わたしたちが聖霊の働きに心を開き、神の御力と主の御光が大阪教区と私たちの足元を照らし導いてくださいますように。

この社会にあって、居場所がなく、生きづらさを感じている人々のため

新型コロナウイルス感染症の収束のため

戦争に苦しむ人々のため 特にスーダン、ミャンマーの人々 ほか

世界各地の災害(地震、洪水、山火事、台風)犠牲者・被災者を憶えて

難民となっている人々のために

<主の祈り>

主イエスが教えられたように祈りましょう。

天におられるわたしたちの父よ、

み名が聖とされますように。

み国が来ますように。

みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。

わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。

わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。

わたしたちを誘惑におちいらせず、

悪からお救いください。

国と力と栄光は、永遠にあなたのものです アーメン

<祝祷>

主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、わたしたちとともにありますように。アーメン

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