聖霊降臨後第16主日

聖霊降臨後第16主日(特定19) 2023年9月17日

<特   祷>

神よ、あなたに寄らなければわたしたちはみ心にかなうことができません。どうか何事をするにも、聖霊によってわたしたちの心を治め、導いてください。主イエス・キリストによってお願いいたします。アーメン

<聖   書> マタイ18:21-35

<メッセージ> ずっと続くシアワセを大切に

父と子と聖霊の御名によって アーメン

 お盆の頃だったでしょうか、朝日新聞の夕刊に「地球防衛家のヒトビト」という4コママンガが、なかなか考えさせられる内容でした。お盆で子孫たちがちゃんと生活しているだろうかと、ご先祖の皆さんが偵察にやってきます。

 ご先祖たちは、「生活は便利になったの」とか「娯楽もたくさんあって楽しそうじゃの」と話し合います。あるおじいさんのご先祖が「しかしその瞬間の楽しさだけではなく」と言うと、おばあさんのご先祖がそれを受けて、「ずっと続くシアワセを大切にしてほしいのー。」と言います。「そろそろあの世にもどるか」とご先祖の一人が言うと、「あっ、ちょっとこのゲームおもしろくてやめられない。」と言うご先祖もいるという4コママンガでした。「ずっと続くシアワセ」というおばあさんのご先祖の言葉が、私の心に残りました。「ずっと続くシアワセ」とは何か。

 今日の福音書を見つめてみましょう。「仲間を赦さない家来」という小見出しがついています。ペトロが主イエスのもとに来て、「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯したなら、何回ゆるすべきでしょうか。7回までですか。」と尋ねました。当時は、「目には目を、歯には歯を」と言われるように、誰かから不当な仕打ちを受けた場合、その被害、損害に相当するものを、加害者が罰せられ、償われるべきであるという、同害復讐法というのだそうですが、律法で定められていました。ですから、ペトロの他者を7度まで赦すというは、当時の常識を越えた判断でした。ペトロは、主イエスから、「それで十分」というお褒めのことばを期待していたかもしれません。ところが、主イエスは、7の70倍、際限なく赦し続けなさいともとれるお答えをされました。そして、「仲間を赦さない家来のたとえ」を、実は天国(神の国)のたとえなのですが、ペトロに語り掛けられます。

 王のところに1万タラントンの借金をしている家来が連れてこられました。

この負債の金額を現在の日本円に換算すると、4000億円を超える、途方もない額に相当します。一生かかっても返済できない途方もない借金です。王は家来に、自分も妻子も、持ち物全部を売って返済するように命じます。家来は必死に、「どうか待ってください。きっと全部お返しします。」願います。全部返すなんて不可能な額です。王は、やさしいというか、太っ腹というか、この家来を不憫に思って、待ってやるどころか、借金を全部帳消しにしてやります。

ところが大きな借金から解放されたこの家来は、100デナリオン(6~8万円)の借金を返せぬ仲間をゆるそうとはせず、捕まえて首を絞め、謝金を返せと責め立てて、返せないとなると、牢屋に入れてしまいます。

この一部始終を知った別の仲間たちは大変心を痛め、王に報告します。王は立腹し、この不届きな家来を牢役人に引き渡してしまいます。

このたとえは、私たちに何を伝えようとしているのでしょうか。私は、ずっと続くシアワセの道のヒントだと考えます。

私たちが神さまから与えられているすべての恵みは、全く無償のものです。

神さまからの一方的な慈しみと大きな愛、ゆるしが私たちに注がれています。

 これがシアワセの道の出発点であり、土台です。(生かされていることへの感謝やオカゲサマ・お陰様の心をもって生きる。)

 そして、よく献金の時に用いられる奉献唱の聖句が続きます。「受けるよりは与える方が幸いである(ルカ6:38参照、与えなさい。そうすれば与えられる)と言われた主イエスのみことばを思い出すように」(使徒言行録20:35 与え合う、ささげ合う、仕え合う、手をつなぐことから、シアワセ(幸い)の道が開かれていきます。(シアワセ→仕合せとも書きます。)

 さらに、主の祈りです。「わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします」神さまが私たちをお赦し下さるように、私たちも兄弟姉妹と心から赦し合うこと、これが神さまからの私たちへの願いであります。

神さまの望みは、私たちが「シアワセの道」ずっと歩むことです。その道を支えるのが、神さまの慈しみと愛、赦しの心であります。

父と子と聖霊の御名によって アーメン

<ウクライナとロシアの人々と平和のための祈り>

正義と平和の神よ、

わたしたちは今日、ウクライナの人々のために祈ります。

またわたしたちは平和のために、そして武器が置かれますよう祈ります。

明日を恐れるすべての人々に、 あなたの慰めの霊が寄り添ってくださいますように。平和や戦争を支配する力を持つ人々が、知恵と見識と思いやりによって、 み旨に適う決断へと導かれますように。

そして何よりも、危険にさらされ、恐怖の中にいるあなたの大切な子どもたちを、あなたが抱き守ってくださいますように。

平和の君、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン。

<黙想しましょう。>

大阪教区成立100周年の年、わたしたちが聖霊の働きに心を開き、神の御力が大阪教区に豊かに注がれますように。教区婦人会100周年を憶えて

この社会にあって、居場所がなく、生きづらさを感じている人々のため

新型コロナウイルス感染症の収束のため

戦争に苦しむ人々のため 特にスーダン、ミャンマーの人々 ほか

世界各地の災害(地震、洪水、山火事、台風)犠牲者・被災者を憶えて

<主の祈り>

主イエスが教えられたように祈りましょう。

天におられるわたしたちの父よ、

み名が聖とされますように。

み国が来ますように。

みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。

わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。

わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。

わたしたちを誘惑におちいらせず、

悪からお救いください。

国と力と栄光は、永遠にあなたのものです アーメン

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