ニュースレター「いのちの海と空と大地」40号発行/中部電力浜岡原発3、4号機の再稼働申請の不正/東京電力柏崎刈羽原子力発電所6号機の再稼働は

ニュースレター「いのちの海と空と大地」40号を発行しました。
どうぞご覧ください。このニュースレターは聖公会の各教会にも配布されています。

40号 コンテンツ

  • 中部電力浜岡原発3、4号機の再稼働申請の不正
  • 東京電力柏崎刈羽原子力発電所6号機(135万kw)の再稼働は
  • 「核のゴミ」最終処分場選定のための論点コードの作成

40号の「関連用語あれこれ」

中部電力浜岡原子力発電所

浜岡原子力発電所立地 出典:中部電力
浜岡原子力発電所 出典:東京新聞デジタル

静岡県御前崎市にある中部電力唯一の原子力発電所です。1号機から5号機まで5つの発電設備があります。営業運転の開始は1号機が1976年で、その後2号機から順次運転が開始され、5号機の開始は2005年でした。1号機、2号機は2009年に運転が終了されています。3号機、4号機、5号機は定期検査中・安全性向上対策実施中とされています。

今年1月に、浜岡原子力発電所の3号機と4号機の再稼働に向けた安全審査で、想定される地震の最大の揺れ「基準地振動」を、不正なデータを使って過少に見せていたことが発覚しました。その結果、再稼働に向けた安全審査は白紙に戻されました。発覚のきっかけは2025年2月の「公益通報制度」による情報提供でした。

基準地振動

原子力発電所の耐震設計をする際に想定される最大の揺れのことで、新設や再稼働をする際に耐震設計が妥当かどうかを判断するための重要な基準の一つです。つまり、最大の地震を想定して、それに耐えられるような設計かどうかを判断するためのものです。

基準地振動の策定では、過去の地震の調査や地殻内地震、プレート間地震、海洋プレート内地震、活断層、敷地内外の地質などの調査を行い、原発敷地への影響が最も大きいと想定される地震を選びます。新規制基準では、震源を特定して策定する地震動と震源を特定せずに策定する地震動の2つの観点からの調査・検討が求められています。

南海トラフ地震

駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域として100年~150年間隔で繰り返されて来た大規模な地震です。

中部電力浜岡原子力発電所は南海トラフの想定震源域にありますが、南海トラフ地震が発生した場合、最大震度7の揺れと20メートル以上の津波に襲われる可能性があると言われています。

原子力発電と制御棒

原子炉の中で、燃料であるウランの原子核に中性子がぶつかり核分裂を起こします。この時に熱エネルギーが発生され、この熱エネルギーを利用して水を水蒸気に変えてタービンを回し電気を作ります。これが原子力発電です。

核分裂をする時に熱エネルギーと一緒に中性子が放出され、この中性子が別のウラン燃料にぶつかりまた核分裂が起きます。核分裂の連鎖反応です。

制御棒は、核分裂の連鎖反応を調整して出力を制御するための重要な部品です。

制御棒は中性子をよく吸収する素材で作られていて、制御棒を出し入れすることで核分裂に必要な中性子の数を調整して炉心の出力をコントロールします。緊急時には炉心に迅速に挿入して緊急停止をさせる役割も持っています。


2026年1月21日に約14年ぶりに起動した東京電力柏崎刈羽原子力発電所6号機で、再稼働のために制御棒の引き抜き作業が行われました。その作業中に警報が鳴り23日に原子炉を停止させました。その後トラブルの原因は誤検知として再起動し、3月18日から営業運転を開始する予定でした。

しかしながら3月12日、試運転中に漏電を示す警報が作動したため発送電を止めて点検をすることにしました。実際に漏電が起きているのか、警報システムに問題があるのかなど、現在のところ原因は特定できていません。そのため、3月18日に予定していた営業運転の開始は見送られることになりました。