ニュースレター「いのちの海と空と大地」30号発行/原発回帰とCOP28/能登半島地震と志賀原発
ニュースレター「いのちの海と空と大地」30号を発行しました。
どうぞご覧ください。このニュースレターは聖公会の各教会にも配布されています。
30号のコンテンツ
原発回帰とCOP28
また、2023年11月30日から、アラブ首⻑国連邦(UAE)のドバイで、国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)が開催され、198カ国が参加した。(中略)
合意された成果文書は、「世界の温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにする為には2019年比で30年に43%減、35年に60%減と、大幅に減らす必要がある」と明記している。その為に、世界の再生可能エネルギー設備容量を2030年までに現在の3倍にするという文言が加えられた。更に、アメリカ、日本、カナダ、フランス、フィンランド、韓国、ウクライナ、英国など20カ国が、「小型モジュール原子炉」など、次世代型の開発を進めて世界の原発の発電能力を2050年までに3倍に増やすという有志国宣言がなされた。
この宣言に対しては国内外の環境保護団体が連名で批判するコメントを発表しているとのことである。世界唯一の原爆被爆国であり福島原発の大惨事を経験している私達も、この宣言に反対の意を表明しなければならない。原発の運転は、「核のゴミ」を増やし、「核といのちは共存できない」のであり、神の被造物である私たち自らのいのちの尊厳を否定するものである。
本文より一部抜粋
能登半島地震と志賀原発
2024年1月1日 能登半島輪島市を震度7の地震が襲った。能登半島の付け根⻄側の志賀町に北陸電力志賀原子力発電所1、2号機がある(停止中)。(中略)今回の地震によって色々な不具合や不都合が発生した。幸にして放射能漏れは認められなかったが、一歩間違えば大混乱が発生したかも知れないものであった。以下に不具合項目を列挙する。
①施設内変圧器(1、2号機)破損
②地震の振動加速度の一部が機器の設計加速度を超えていた。
③発電所内の地盤が最大35mmの隆起が認められた。
④事故時の住⺠避難計画の重要性を再確認した。
⑤モニタリングポストが一部測定できなかった。
⑥断層が大規模に一気に滑るという想定外の事象が発生した。
本文より一部抜粋