聖霊降臨後第15主日

<特   祷>

憐れみ深い全能の神よ、どうか主の豊かな恵みによって、すべての害あるものから守ってください。体と魂とに備えをし、あなたのみ心の思いを喜んで成し遂げることができますように、父と聖霊とともに一体であって世々に生き支配しておられる主イエス・キリストによってお願い致します。アーメン

<聖   書> Ⅰテモテ 2:1~8

        ル カ 16:9

<メッセージ> 友だちを作ろう―チーム・イエスの一員となって

父と子と聖霊の御名によって アーメン

司馬遼太郎さんと言う歴史小説家がおられます。いろいろと名言を残された方ですが、晩年子どもたちに向かってメッセージを発信されました、その中に、次のようなことばがありました。「わたしはひとりぼっちになることがありません。なぜなら歴史上に沢山友人がいるからです。」日本の歴史を紐解いていかれる中で、歴史上の登場人物と対話をされるのでしょう。沢山友だちができたとこどもたちに語り掛けられました。

 わたしたち聖公会の信仰にもつながる司馬さんのお言葉と感じました。

私たち聖公会は、洗礼式と聖餐式という神様から頂く2つの聖奠(サクラメント)を大切にしてきました。それに準ずるものとして、同じくらいに、堅信式ということも大切に守ってきました。今日は、「友だちを作ろうというテーマで、

まず、堅信式についてのお話から始めます。

私たちは堅信に与り、何々教会というチームの一員になります。それは正確な表現ではなく、「チーム・イエス」の一員になったことを意識的に自覚する時です。わたしたちは一つのチームです。イエス・キリストはわたしたちの罪を背負い、わたしたちが人生で経験する苦しみや悲しみをみんな背負って十字架にかけられ、わたしたちのためにご自身をささげてくださいました。(Ⅰテモテ2;6)そして、死に打ち勝って復活なさいました。主イエスがご自分をおささげになったことで、わたしたちは神の子とされました。「神は、すべての人々が救われて真理を知るようになること」を望んで、ご自身のすべてをささげてくださいました。(Ⅰテモテ2:4)

わたしたちは、洗礼を受けてイエス・キリストと結ばれたことを確認します。その時、神さまからの声を聞きます。イエスさまも聞かれた声を聞いたのです。マルコ1:11「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」この声は誰もその人から奪い取ることのできない声なのです。

人生にはいろいろな時があります。うれしい時、悲しい時、力みなぎる時、自分の力のなさにがっかりする時・・・・・・しかしいかなる時も、わたしたちは神さまにとって、かけがえのない、神さまの愛するこどもなのです。

洗礼によってそのことを確信するわけです。そして堅信式によってチーム・イエスの一員となります。そして、このとき、神さまからの声を聞きます。「あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。」(ヨハネによる福音書15:16)

イエス・キリストに従う巡礼者の一員となり、わたしたちは、主イエスから選ばれて、主イエスと共に神の国に向かって、人生を歩む旅人となります。わたしたちは主イエスのことを学び、この世界に言葉と行いをもって、主イエスを世に紹介するために送り出されていくわけです。そして,信仰の友も一緒に神さまの国に向かって旅をします。

チーム・イエスは、すごい広がりがあるチームです。それぞれがどんな人生や背景を背負っていようとも共に礼拝をささげる時、わたしたちはひとつのコミュニティ(共同体)を形作るのです。洗礼や堅信の時、わたしたちは世界中、また歴史上に散らばるすべての洗礼・堅信に与った人々とつながります。時空を超え、空間を越えてつながるのです。

聖書のみ言葉を聞く時も、聖書を読み、聖書に聞くすべての群に加わります。わたしたちは神さまについてより深い発見をする仲間であり、お互いから学び合います。私たちが属するのは学ぶ者の群れです。弟子にならんとする者の群れです。

代祷をささげます。今祈っている世界中のすべての人とつながります。その祈りは個人の祈りはもちろんなのですが、全世界の人々の神さまから頂いた命が、「すべての害あるものから守られるように」(特祷参照)と祈ります。キリスト者は、この世界にとって「イースト菌、酵母菌」のような働きをするのです。目立たないのですが、祈りによって今世界が害あるものから守られるように、働くのです。

主の平和 シャロームと言って挨拶を交わします。平和を祈る世界中の人とつながります。

聖餐のために主の食卓の周りに集うとき、教会の兄弟姉妹だけではなく、キリストの体と血によって養われる世界中の人々とつながり、時空を超え、空間を越えて、コミュニティを形作ります。

天の全会衆、すでに天に召された人々とも、イエス・キリストを通してつながります。(納骨堂の扉が礼拝中開いているのは、そのことを表しています。)たとえ一人で祈るときも、ひとりぼっちだと感じることがあっても、本当にひとりぼっちになることは決してないのです。わたしたちはいつでもチーム・イエスの一員なのです。

集う時がいつ、どこであろうと,わたしたちは世界中の教会の人々、天の会衆と共に礼拝をささげています。わたしたちはいつでも、チームの一員なのです。

主イエスは、不正な管理人のたとえで、「友達を作りなさい。」と言われました。そしてそのことが、永遠の住まい(神の国)の入り口になる、招き入れてくれることになると言われます。実は、わたしたちは礼拝の中で、意識するかしないかにかかわりなく、時空を超え、空間を越えて、多くの人々と友達になっています。名前も顔も知らなくても、友達になっています。(何よりも主イエスが友になって下さいます。ヨハネ15:15「わたしはあなたがたを友と呼ぶ。」)

わたしたちもチーム・イエスの一員となり、世界中に、歴史の中に、友だちを沢山作り、神の国に向かって歩み出しましょう。

父と子と聖霊の御名によって アーメン

<ウクライナの平和のための祈り>

正義と平和の神よ、

わたしたちは今日、ウクライナの人々のために祈ります。

またわたしたちは平和のために、そして武器が置かれますよう祈ります。

明日を恐れるすべての人々に、 あなたの慰めの霊が寄り添ってくださいますように。平和や戦争を支配する力を持つ人々が、知恵と見識と思いやりによって、み旨に適う決断へと導かれますように。

そして何よりも、危険にさらされ、恐怖の中にいるあなたの大切な子どもたちを、あなたが抱き守ってくださいますように。

平和の君、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン。

<主の祈り>

主イエスが教えられたように祈りましょう。

天におられるわたしたちの父よ、

み名が聖とされますように。

み国が来ますように。

みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。

わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。

わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。

わたしたちを誘惑におちいらせず、

悪からお救いください。

国と力と栄光は、永遠にあなたのものです アーメン

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