聖霊降臨後第15主日 特定18
<特 祷>
主よ、どうか主の民に世と肉と悪魔との誘惑に打ち勝つ恵みを与え、清い心と思いをもって、唯一の神に従うことができますように、主イエス・キリストによってお願い致します。アーメン
<聖 書> エゼキエル33:7~9
マタイ18:15〜20
<メッセージ> 友を得て、共に祈る共同体へ
父と子と聖霊の御名によって アーメン
先ほど、旧約聖書のエゼキエル書を読みました。新共同訳聖書を見ますと、33章には「見張りの務め」という小見出しがついています。預言者エゼキエルは神さまから一つの使命を与えられていました。それは、聖書の民イスラエルの家の「見張り役」になり、道を踏み外した同胞が生活を改めて、神さまにたちかえるように導くことでした。
私は、主イエスも今日の福音で、わたしたちにもエゼキエルと同じ使命を与えようとしておられるように思えます。
「兄弟があなたに対して罪を犯したなら、行って二人だけのところで忠告しなさい。言うことを聞き入れたら、兄弟を得たことになる。」マタイ18:15
しかし、どうでしょうか。現実の生活の中では、その人に忠告したりするのは、なかなか勇気がいるというか、難しいですね。判断も難しい。人間関係がぎくしゃくしたくないとか、自分のことを悪く思われたくないとか、自己保身的になってしまうこともあります。
ローマ法王フランシスコは、定期的にメッセージを出されます。少し前、聖職者に対して、特に司祭に対して、「眠たくなるような説教はいけません。」耳が痛いです。また、聖職者や信徒・求道者のみんなに、「噂話には気をつけなさい。」「噂話はしないように。」と言われた。教会の中でもいろいろとあるのでしょう。これも耳が痛いです。つい、あの人のこと、この人のこと、その人がいないところで、「こうなんだって」とか、つい噂話をしてしまう私たちがいます。
パウロは、ローマの信徒への手紙の中で、「・・・・どんな掟があっても、『隣人を自分のように愛しなさい』という主イエスのおことばに要約される」と、私たちに語り掛けています。(ローマ13:9) 主イエスが兄弟に忠告しなさいと言われるとき、それはパウロも言うように、隣人愛の心からくるものでないといけないということです。そのことが、主イエスの「兄弟を得たことになる」ということばに、込められています。エゼキエルの言う「見張り役」になることも、隣人を慈しむ心のあらわれでないといけないのでしょう。
決して他者を断罪したり、見下げたりすることではありません。主が共にいてくださると信じて、相手の人格を尊重し、関わりを持とうする姿勢を忘れてはいけないのです。もしも、相手が耳を傾けてくれたならば、私たちは兄弟姉妹を得たことになり、主イエスの共同体が広がることにつながります。
そして、主イエスはさらに大切なことをお話になります。その共同体が目指すのは、「祈りの共同体」ということです。
「はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる。二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである。」マタイ18:19~20
私たちは、皆、祈りの共同体も一員となるように招かれています。新型コロナウイルスは第5類となり、教会の聖餐式でも、聖歌やチャントが徐々に歌われるようになり、陪餐も一種陪餐から2種陪餐の教会も増えつつあります。でも一方では、感染者は増えています。油断めさるなということでしょうか。
高齢者の福祉施設では、面会の自粛が解かれつつありますが、病院ではまだまだ面会は難しい状況にあります。(家族だけ、それも一人、15分)入院されている方へのお祈りや病床聖餐は自粛が続いています。面会はできませんが、教会や家庭での祈りの大切さを再認識したいと思います。
ヨハネ福音書17章では、主イエスご自身が、私たちのために祈って下さっています。私たちも互いに祈り合うことを大切にしましょう。後で共に祈ります主の祈りに思いを向けながら、天から与えられる一期一会の出会いを大切に、祈りの共同体を形成していきましょう。
父と子と聖霊の御名によって アーメン
<ウクライナとロシアの人々のため 世界の平和のために祈りましょう。>
正義と平和の神よ、
わたしたちは今日、ウクライナとロシアの人々のために祈ります。
またわたしたちは世界の平和のために、そして武器が置かれますよう祈ります。明日を恐れるすべての人々に、 あなたの慰めの霊が寄り添ってくださいますように。平和や戦争を支配する力を持つ人々が、知恵と見識と思いやりによって、 み旨に適う決断へと導かれますように。
そして何よりも、危険にさらされ、恐怖の中にいるあなたの大切な子どもたちを、あなたが抱き守ってくださいますように。
平和の君、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン。
<黙想しましょう。>
大阪教区成立100周年の年、わたしたちが聖霊の働きに心を開き、神の御力が大阪教区に豊かに注がれますように。教区婦人会100周年を憶えて
この社会にあって、居場所がなく、生きづらさを感じている人々のため
新型コロナウイルス感染症の収束のため
戦争に苦しむ人々のため 特にスーダン、ミャンマーの人々
世界各地の災害(地震、洪水、山火事、台風)犠牲者・被災者を憶えて
<主の祈り>
主イエスが教えられたように祈りましょう。
天におられるわたしたちの父よ、
み名が聖とされますように。
み国が来ますように。
みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。
わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。
わたしたちを誘惑におちいらせず、
悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです アーメン