トリチウムを含む処理水の海洋放出問題 – 福島民報から(4/14付)

4月の関係閣僚会議において、東京電力福島第一原子力発電所にたまり続けている汚染処理水の処分について、国が決めた基準以下に放射性物質を希釈して、2年後から海洋に放出することが決められました。この決定に対し、地元の人々から風評被害など、大きな懸念の声があがっています。現在、福島第一原発の敷地内に1200トン入りの汚染水タンクが1000基以上ありますが、2023年3月にはタンクを設置する敷地がなくなるということで今回の決定に至ったようです。

汚染水全量を処理するまでに、今後たまり続ける汚染水も含め30年以上かかると言われていますが、そもそも、汚染水は希釈すれば安全なのでしょうか。原発の爆発から10年。この間、東京電力や政府は海洋放出以外の処分方法を研究して来たのでしょうか。最初から「海洋放出ありき」の姿勢は無責任極まりないと言わざるを得ません。

この海洋放出には、日本キリスト教協議会や日韓キリスト教協議会が抗議声明を出しています。また、NPO法人チェルノブイリ救援・中部の河田昌東さんが原稿を寄せて下さっています。いずれも、ホームぺ―ジに掲載されております。福島民報の記事と一緒に、ご一読下さい。

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(文責 原発問題プロジェクト委員 池住圭)