日本聖公会第65(定期)総会を前に

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

 コロナウイルス感染症の収束が未だ見られない中、初のことですが10月27日(火)~29日(木)オンライン形式で日本聖公会第65(定期)総会が開催されます。今回は26の議案が協議されますが、その中で特に三つの重要な議案について記したいと思います。

1「法規一部改正」の件
「宣教協働区・伝道教区制」という、教区制の改革を目指すものが主教会より出されます。その提案理由の中、以下のように記されています。
 「本議案が提起する歴史的とも言える決断は、今後様々なレベルにおける具体的かつ丁寧な協議の積み重ねを必要としている。そしてその議論の中には、より幅広い信徒の奉仕職の在りようの模索が含まれるだろう。今や私たちは、この時を主が与えたもう時と捉え、困難な経験へと共に踏み出す事を求められている。それは、私たちにとって挑戦的で創造的な旅の始まりとなるだろう。主教会は、日本聖公会が日本社会における責任ある福音宣教を、今後も継続的・発展的に担い得る器であり続けるために、この議案を提出する」
 自教区の為だけでなく日本聖公会全体を一緒に考え、日本聖公会全体の宣教活性化のため、他教区と協働すべく複数教区による宣教協働区を設け、詳細は協働区に置かれる協働委員会で協議していくというものです。
 東京は日本の首都であり大都会ですが、広く日本全体を見渡す時、また日本における宣教という、キリストの教会に託されている働きを考える時、私たち東京教区にとって他教区に聴き、学ぶこと、協働していくことも決して少なくないと思えます。また、この提案は、これまでの日本聖公会の在り方を大きく変えていこうとするものであり、当然そこには不安や困難、戸惑いも伴い、今後修正等も生じ得ますが、「神様の働きの器」として活力が与えられることを祈りたいものです。

2「2022年宣教協議会開催」の件
 10年前「いのち、尊厳限りないもの―宣教する共同体のありようを求めて」と題して宣教協議会が開催されました。しかし、当初の開催目的は「信徒減少・高齢化、聖職者不足、教会建物の老朽化、財政の逼迫」「社会的に弱い立場におかれている人びとへのケア」「戦争責任を告白する日本聖公会が平和の器として用いられること」でしたが、東日本大震災、福島第一原子力発電所事故を通して、「絶望の内にある人びとのかすかな声に耳を傾け、声を出せない人の『声』となっていくこと」「希望を奪われた状況の中に生きる人々に対して『にもかかわらず』神の祝福「〈いのち〉の喜び」を語り続けることの大切さを学び、日本聖公会の宣教の原点は、「教会内の牧会はもちろん、教会のある地域全体に対する牧会的働きを丁寧に実践していくこと」「地域にある課題、世界にある課題に誠実に取り組むこと」であると確かめ合われました。それから10年後の2022年開催予定の宣教協議会では、「宣教・牧会の実りの収穫感謝として分ち合うこと」、そして「これからの宣教方針、方向性」を探っていくことになります。
 2023年、東京教区は宣教100周年の年を迎えます。宣教協議会開催の時にはその成果も踏まえて次の100年の歩みを探り、宣教の使命を果たしていきたいと願います。

3 「原発のない世界を求める国際会議」声明に賛同する件
 「原発のない世界を求める週間」設置の件
 日本聖公会は、脱原発と自然エネルギーへの転換を目指すこと、そして未だに決して解決したとは言えない2011年3月の出来事を風化させることなく、むしろ、あの出来事が語ることを聴き、学び、いのちを尊び、平和に生きる社会の実現へと歩み続け、「被造物の本来の姿を守り、地球の生命の維持・再生へのたゆまぬ努力を意識し、決意を確かめ合うものです。

 前回宣教協議会は東日本大震災発生の翌年に開催され、当初予定のテーマが大きく変えられました。次回宣教協議会、そしてランベス会議(全聖公会主教会議)が2022年開催予定ですが、コロナウイルス感染症が世界中を脅威に晒し始めた二年後です。
 そこに、私たちは改めて「いのちの宗教であるキリスト教」、そして「いのちに仕え、守り合うためにつながり」を心に刻み付け、それに基づいた例え小さくても具体的な働き、動きを生み出していきたく祈ります。

 冒頭に記しましたように、重要な三つの議案を取り上げましたが、私たち一人一人が日本聖公会のメンバーであり、キリストの肢でもありますので、どうぞ関心を持っていただけることをお願い申し上げます。
 また、今回の総会はコロナ禍ゆえに、これまでとは異なる形式での開催となります。どうぞ、そのこともお祈りの内に加えていただけますようお願い申し上げます。

 なお、「日本聖公会第65(定期)総会を前にして」と題して、植松誠首座主教が書かれた文書が「管区事務所だより」(http://nskk.org/province/)から、また、「法規一部改正」について北海道教区で行われた勉強会の様子が、聖アンデレ主教座聖堂のホームページよりご覧いただけます。

主教教書(16) ご降誕の時に向けて

2020年10月16日

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

 未だ収束の見えないコロナウイルス感染症の中、各教会・礼拝堂での慎重に慎重を重ねての最善の備え、対応に感謝申し上げます。

 礼拝や設備等への調整や工夫を重ねておられる中、慣れていくことが良いものと、気の緩みという慣れてはいけないものがある中で、降臨節、降誕日、顕現節に向かい、教会委員会等での話合いが始められる時期になりました。インフルエンザへの不安も高まる折ですので、更なる慎重と用心の上、諸々の判断をされますようお願い申し上げます。
 殊にご降誕の期節には信徒でない方がたも加え、例年多くの方がたの礼拝参加が見られます。しかし、未だコロナウイルス感染症収束の兆しが見えず、加えて第二波への懸念も専門家から出されている中に在りましては、これまでも東京教区が大原則とし、確認し合ってきました「いのちを守り合うこと」「教会としての社会的責任を果たすこと」への対応を考えます時、また引き続き「三つの密」を避けるために、例年のような多くの方がたに自由に参加していただく形は難しいことは歴然としています。

 各教会・礼拝堂の規模や状況にもよりますが、礼拝回数、礼拝時間、礼拝参加形式への一層の配慮と工夫をお願い申し上げます。

 また、例年行なわれている「クリスマス祝会・愛餐会」は、残念ですが自粛くださるようお願い申し上げます。

 なお、主教座聖堂から毎主日に配信しています聖餐式動画は、11月22日(降臨節前主日)をもって一旦休止致しますが、その後の大祝日や教区礼拝の配信は別途検討致します。
 今年は、主のご復活を集まって感謝し、祝うことができず、ご降誕も制限のある中でのこととならざるを得ません。物理的、身体的に共に集まることが難しい時であればこそ、「場所でなく場と霊的なつながり」の中に居られる主の働きを信じ、祈り求めましょう。既にお伝えしていますように、万が一感染された方が出た際には速やかに教会、及び教区事務所総主事(下条司祭)宛に通知ください。プライバシーには配慮し対応致します。罹患された方がたの回復、医療の最前線で献身、尽力しておられる方がたのお働き、エッセンシャルワーカーの方がたのお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方がたの魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰め、そしてこの危機の収束を切にお祈り致しましょう。

 また、罹患された方がたへの偏見や差別に陥らぬよう併せて祈りたいと思います。

主が憐れみをもって、私たちの悩みを顧み、愁いと恐れを取り除き、み顔の光によって私たちに主を仰ぎ見る力と希望を注いでくださいますように アーメン

主教教書(15) 平和を覚えて祈る時に

2020年8月12日

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

殊に8月は「平和」という言葉を数多く目や耳にします。しかし、8月に限らず毎日が「平和」を思い、実現する一日一日のはずです。

「私はあなたたちに平和を残し、平安を与える」と、十字架を目前にされたイエス様は言われました。その「平和」とは、命の造り主なる神様と、造られたものとの間に生み出される命の調和なくしては成り立ちません。また、そのために「まず、神の国と神の義とを求めなさい」と、イエス様は命じられました。

「人類は、一人一人が自分以外の人とも平和に暮らしているので無ければ、本当に平和とは言えない。そして、その平和の源とは、一人一人の中での自分との闘いにかかっている」
ということが、世界中から宗教者が集まった際に言われました。
イエス様の歩みを思います時、ご自身との闘いでもある十字架を通して、神様による平和を創り上げられました。
心を乱し、平安を失いがちな私たちに向けてのメッセージ、「恐れるな、私がいる!」は今も生きておられるイエス様の心、働きそのものです。別名「平和を造り出す器」であるキリストの教会は、いつ如何なる状況に在っても、殊に昨今の大変な状況であればこそ、一層み言葉への信頼と祈りを強め、深めてまいりましょう。

引き続き、各教会・礼拝堂での慎重に慎重を重ねての最善の備え、対応に感謝申し上げます。なお、相変わらず不安な状況が続いていることに加え、熱中症への心配もあります。殊に礼拝参加の際にはこれらの状況に留意され、更なる慎重と用心を重ね判断をされますようお願い申し上げます。
既にお伝えしていますように、万が一感染された方が出た際には速やかに教会、及び教区事務所総主事(下条司祭)宛に通知ください。プライバシーには配慮し対応致します。

罹患された方がたの回復、医療の最前線で献身、尽力しておられる方がたのお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方がたの魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰めをお祈り致しましょう。また、罹患された方がたへの偏見や差別に陥らぬよう併せて祈りたいと思います。

主教教書(14) 礼拝(公祷)再開の中で

2020年7月15日

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸



 7月からの「礼拝(公祷)」再開に向け、各教会・礼拝堂での入念な備えを積み重ね、整えてこられたことに深く感謝申し上げます。
 その中、再開間もなく東京都では200名を超える感染者が出る日が続きました。そこで、急なことでしたが主教秘書より「今後の礼拝(公祷)について(継続・休止・様子を見て再検討等)」各教会・礼拝堂での対応を伺い、牧師・管理牧師より速やかな返信をいただきました。
 慎重に慎重を重ね、出来得る最善の備えをしていただいていることに、重ねまして感謝申し上げます。
 この時点で全教会・礼拝堂での「礼拝(公祷)再休止」の通達は致しませんが、各教会・礼拝堂に於かれましては、環境、状況への配慮と話し合いのもとでの対応をお願い申し上げます。どのような状況にあっても神様の計り知れない愛と大きな命のみ手に包まれていることへの確信と祈り、感謝をもって今日の事態に臨んでまいりたいと思います。
 また、罹患された方がたへの偏見や差別に陥らぬよう併せて祈りたいと思います。なお、万が一感染された方が出た際には、速やかに教会、及び教区事務所総主事(下条司祭)宛に通知ください。プライバシーには配慮し、感染経路確認等の上対応致します。なお、教役者が感染した場合には直ちに教会閉鎖と致します。
 礼拝参加の際には、これから夏に向けて熱中症などにも併せてご留意の上、それぞれご判断くださるようお願い申し上げます。
 なお、教会へお運びになれない方がたのために、今後も主教座聖堂からの映像配信はしばらく続けてまいります。
 感染症に罹った方がたの一日も早い回復、医療の最前線で力を尽くしておられる方がたの献身的なお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方がたの魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰め、この危機の収束を切にお祈り致しましょう。
 主が憐れみをもって、私たちの悩みを顧み、愁いと恐れを取り除き、み顔の光によって私たちに主を仰ぎ見る力と希望を注いでくださいますように アーメン

主教教書(13) 礼拝(公祷)再開へ向けて

2020年6月12日

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸



 3 月 8 日(大斎節第二主日)より「礼拝(公祷)休止」を続けてきましたが、下記「11 項目」を基にし、7 月からを目標に「礼拝(公祷)再開」への第一段階へ進むことと致 します。 これまでの間、常置委員会、聖職会、各教会・礼拝堂教会委員会等で、礼拝(公祷)の段階的再開へ向けての様々な話し合い、シミュレーション、工夫を積み重ねて頂いております。 しかし、すぐさま礼拝(公祷)休止以前の教会に戻ることは考えられません。「緊急事態宣言」解除は「安全宣言」発令でも「ウイルス消滅宣言」発令でもないだけに、今後も状況を見つつ、慎重、かつ丁寧な備えをして再開へと向かいたいと思います。今後も様々な制約を設けなければなりませんが、それは「神様からの賜物である尊いいのちを守る(守り合う)ため」に、自分だけでなく他の方々のいのちをも守るために、キリストの教会としての責任ある前向きな行動とご理解ください。

「感染防止要件確保の確認」項目として
1)聖堂・礼拝堂の環境(密閉・密集・密接回避の徹底化と確立)
2)手洗・消毒・マスク着用等の適切な対応での礼拝出席 奉仕者の手洗・消毒の徹底 礼拝前の検温
3)礼拝回数・聖歌曲数・礼拝および式次第の工夫(場合により祈祷書の選択的使用の可能性)
4)聖餐式を行う場合の「平和の挨拶」「陪餐方法」(暫く現行方式継続)
5)聖堂・礼拝堂、礼拝用品、礼拝用書等の消毒
6)通常の礼拝出席者数・年齢構成・来会方法(公共交通機関)の確認と対応
7)礼拝出席者の記録(万が一の感染経路確認のため)
8)体調不良時の礼拝出席自粛の促し
9)不安時には、礼拝出席を控えることへの促しと安心感を与える配慮
10)礼拝(公祷)後の速やかな解散(同一日の次の礼拝まで留まらない)
11)愛餐会等飲食の休止継続


・先ずは礼拝(公祷)再開に焦点を置き(第一ステップ)、その他、教会の通常の集会は休止を継続し、再開は今後のステップとすること
・状況を鑑み、再開の日程や方法等について、ある程度教会
・礼拝堂単位の判断を尊重すること
・現状を考慮し、また礼拝(公祷)再開ゆえに、聖餐式に限らず、礼拝形式に差異が生じる可能性があること
・AA等の依存症自助グループ、給食活動等の対社会的、且つ命に関わるものの実施は寧ろ必要であり、十分な配慮、工夫の上実施可能とすること
・主日礼拝のみならず平日の礼拝など、人の出入りについても記録しておくこと

・感染者が出た際には、速やかに教会、及び教区事務所(下条司祭)宛に通知すること (含:二週間以内に教会に来ていた会衆等)その際、プライバシーには配慮し、感染経路確認等の上、対応すること教役者が感染した場合には、直ちに教会閉鎖とすること
・外部の活動に会場提供している場合、それらの団体にあらかじめ「閉鎖の場合」がある旨を通知しておく必要があること関連施設が併設されている場合には、同様の対応をすること

 また、礼拝(公祷)再開の折にも、移動手段なども含め、礼拝出席に不安のある方がたは決して無理をなさらず、出席をお控えいただきますようお願い致します。基礎疾患のある方がたや、重症化率の高いことが統計上判明しているご高齢の方がたには、何よりも「いのちを守る」ため、今しばらく自粛をお願い申し上げます。なお、教会へお運びになれない方がたのために、今後も主教座聖堂からの映像配信はしばらく続けてまいります。

 今後も毎主日正午には主イエス・キリストが授けられた「主の祈り」をそれぞれが居ら れる場所で、共通の信仰的業として捧げることを継続していきたくお願い申し上げます。 誰かのために、何かのためにできること、しなければならないことを祈りの内に聴き続 けたく思います。 併せまして、社会との接点の中での尊いお働き、殊に社会福祉施設、医療施設、高齢者施設、幼稚園、保育園等のお働き、社会生活の営みを支えるお働きをそこで献身していらっしゃる方がた、関係者のためにもお祈りを捧げます。私たちは各々の生活の場にありながらも祈りを通しての繋がり、強さ、そしてその大切さ、キリストの体という共同体の信仰の素晴らしさを深く心に刻んでおります。

 感染症に罹った方がたの一日も早い回復、医療の最前線で力を尽くしておられる方がた の献身的なお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方がたの魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰め、この危機の収束を切にお 祈り致しましょう。

 神の命の息を吹き込まれている私たちですが、先月アメリカで、その同じ人間によって息をできなくさせられた心を痛める悲惨な事件が起こりました。神は全ての人に神の息を吹き込まれ、生きるようにされたにもかかわらず、このような事件が人によって引き起こされたことを心に留め、他人事として済ませるのではなく、私たちの問題、痛みとして悔い改めの祈りを捧げたいと思います。

 私たちは建物としての教会・礼拝堂には集まれずに過ごしてきましたが、祈りの連帯の 内に神の息を頂き、共に生かされている、このことを謙虚に、そして感謝をもって心に 刻みたいと思います。

 主が憐れみをもって、私たちの悩みを顧み、愁いと恐れを取り除き、み顔の光によって 私たちに主を仰ぎ見る力と希望を注いでくださいますように  アーメン

主教教書(12) 緊急事態宣言解除にあたり

2020年5月28日

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

 5月25日「緊急事態宣言」が解除されました。 しかしながら、今後の感染再度拡大への懸念は、専門家より指摘されています。 「世間では遂に」とか、「首都圏もついに」という声もありますが、常置委員会、聖職会での話し合いを経まして、ひと月ほど推移を見守るとともに、その中で礼拝(公祷) 再開への備えを慎重、且つ丁寧に段階的に礼拝(公祷)再開への備えをし始めております。なお、「聖職会」は今後も引き続き開催し、心と力を合わせてまいります。    
 その中で、東京都、首都圏に於ける「自粛要請解除」を見つつ、引き続き「三密回避」 等の感染症への対策を熟考し、日程を見極めた上で段階的に礼拝(公祷)再開へ向かいます。
 教区といたしましては、礼拝(公祷)再開が可能な時期が決定次第、速かに日程と礼拝方法を各教会・礼拝堂にお知らせする予定でおります。
 
 3月8日(大斎節第二主日)からの礼拝(公祷)休止以前の教会にすぐさま戻ることは考えられません。それまでとは違う様々な制約を設けなければなりませんが、それは「神様からの賜物である尊いいのちを守る(守り合う)ため」に、自分だけではなく他の方々のいのちを守るために、キリストの教会としての責任ある前向きな行動とご理解ください。
 「緊急事態宣言」解除は、「安全宣言」発令でも「ウイルス消滅宣言」発令でもありませんし、「自粛要請解除宣言」でもありません。従いまして、今後も引き続き、大変恐縮ではございますが、礼拝(公祷)再開の折にも、移動手段なども含め、礼拝出席に不安のある方がたは決して無理をなさらず、出席をお控えいただきますようお願い致します。また、基礎疾患のある方がたやご高齢の方がたには、何よりも「いのちを守る」ために今しばらく自粛をお願い申し上げます。
 
 今後も毎主日正午には主イエス・キリストが授けてくださった「主の祈り」をそれぞれが居られる場所で、共通の信仰的業として捧げることを継続していきたくお願い申し上げます。引き続き、誰かのために、何かのためにできること、しなければならないことを祈りの内に聴き続けたく思います。 併せて、社会との接点の中での尊いお働き、殊に社会福祉施設、医療施設、高齢者施設、幼稚園、保育園等のお働き、社会生活の営みを支えるお働きをそこで献身していらっしゃる方がた、関係者のためにもお祈りを捧げます。私たちは各々の生活の場にありながらも祈りを通しての繋がり、強さ、そしてその大切さ、キリストの体という 共同体の信仰の素晴らしさを深く心に刻んでおります。
 
 感染症に罹った方がたの一日も早い回復、医療の最前線で力を尽くしておられる医療 従事者の献身的なお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方々の魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰め、この危機の収束を切にお祈り致しましょう。
 
 主が憐れみをもって、私たちの悩みを顧み、愁いと恐れを取り除き、み顔の光によって私たちに主を仰ぎ見る力と希望を注いでくださいますように アーメン

主教教書(11) 緊急事態宣言延長の中で

2020年5月21日 昇 天 日

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

 教会の暦は、主イエスのご昇天日から聖霊降臨へと向かっています。 大型連休明けには「緊急事態宣言」が解除されることを誰もが期待していましたが、更なる延長を余儀なくされ、専門家からは今後への不安の声等も出ております。
 一日でも早く通常の生活に戻りたいとの願いは全ての人の願いです。「そろそろ大丈 夫だろう」 「具体的な数字での目途が欲しい」との声もあります。しかしながら、依然として地球全体が「いのちの危機」に直面していることは否定できません。これまでの繰り返しになりますが、この深刻な状況の中、「神様からの賜物である尊いいのちを守る(守り合う)ため」に最善を尽くすこと、祈りによる連帯と神様への信頼に思いを深め続けたいと切に願います。殊に東京都の状況を見ます時、今後も引き続き礼拝(公祷)休止を余儀なくされています。同時に礼拝再開の具体的日付が出せず忸怩たる思いでおりますが、収束の時に向けて教会は今後も様々な方法を用いてキリストにある繋がりを確かめ合い、守り続けています。
 
 教区としましては、礼拝(公祷)再開が可能な時期が決定しましたら、速かにその日時と礼拝の方法を各教会・礼拝堂にお知らせする予定でおります。そのためにも、それに先立ち、今後 Zoom 等を用いての「聖職会」を複数回開催し、礼拝(公祷)再開へ向けての話し合いの時を持ち始めることに致します。この聖職会での協議を基に、段階的礼拝(公祷)再開への備えをし始めてまいります。
 
 イエス様の昇天は私たちを置き去りにして遥か空の彼方へ遠退かれたのではなく、更に大きく、広く神様の命に包み込んでくださることを伝えています。そのことを心に深く留めながら心と言葉を合わせて、今後も毎主日正午には主イエス・キリストが授けてくださった「主の祈り」をそれぞれが居られる場所で、共通の信仰的業として捧げることを継続していきたくお願い申し上げます。私自身も祈ります。皆さまもご一緒にお祈りください。また、他の方々にも祈りに加わってくださるよう、お知らせとお勧めをお願い申し上げます。この時期「Why」よりも「For What」の発想こそ大切であることを教えられ、誰かのために、何かのためにできること、しなければならないことを祈りの内に聴き続けたく思います。
 
 また、社会との接点の中での尊いお働き、殊に社会福祉施設、医療施設、高齢者施設、 幼稚園、保育園等のお働きと、そこで献身していらっしゃる方がた、関係者のためにもお祈りを捧げます。私たちは各々の生活の場にありながらも祈りを通しての繋がり、強さ、そしてその大切さ、キリストの体という共同体の信仰の素晴らしさを深く心に刻んでおります。
 
 感染症に罹った方がたの一日も早い回復、医療の最前線で力を尽くしておられる医療 従事者の献身的なお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方々の魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰め、この危機の収束を切にお祈り致します。

主教教書(10) 主 日 正 午 の 祈 り

2020年4月23日

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

 依然として不安の絶えないコロナウイルス感染症により、今や地球全体が「いのちの危機」に直面していると言えます。この深刻な状況の中、「神様からの賜物である尊いいのちを守るため」に最善を尽くすこと、祈りによる連帯と神様への信頼に思いを深め たいと切に願います。 未だ礼拝(公祷)が再開できない中、教会は様々な方法を用いてキリストにある繋がりを確かめ合い、守り続けています。決して、「神の民」「キリストの体」「聖霊の宮」である教会は消滅したのではありません。
 
 また、社会との接点の中での尊いお働き、殊に社会福祉施設、医療施設、高齢者施設、幼稚園、保育園等のお働きと、そこで献身していらっしゃる方がた、関係者のためにも お祈りを捧げます。私たちは各々の生活の場にありながらも祈りを通しての繋がり、強さ、そしてその大切さ、キリストの体という共同体の信仰の素晴らしさを深く心に刻んでおります。
 
 先般、「東京教区では復活日正午には、お昼時の忙しい時間ですが、一旦手を止め、心と言葉を合わせて、主イエス・キリストが授けてくださった『主の祈り』をそれぞれが居られる場所で捧げていただきたい」とのお願いをいたしましたところ、多くの方がたが共に捧げてくださったことを伺い、大変心強く感謝申し上げます。
 
 救い主キリストが授けてくださった「主の祈り」は、「わたしの」ではなく「わたしたちの」祈りであることを心に深く刻み、今後も毎主日正午には復活日同様、共通の信仰的業としてこの祈りを継続したいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
  私自身も祈ります。皆さまもご一緒にお祈りください。また、他の方々にも祈りに加わってくださるよう、お知らせとお勧めをお願い申し上げます。
 
 感染症に罹った方がたの一日も早い回復、医療の最前線で力を尽くしておられる医療従事者のお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方々の魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰め、この危機の収束を切にお祈り致します。

主教教書(9) 復活日を迎える時にあたり

2020年4月10日  聖 金 曜 日

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

 去る4月6日には東京都医師会から「医療的緊急事態宣言」が、また7日には政府から「緊急事態宣言」が出されました。しかしながら、依然として感染者の増加、感染経路の不明による深刻さは増しています。
 
 福音書には、十字架を前に、あるいは十字架の上で散々悩み、苦しまれるイエス・キリ ストの姿が描かれています。それは私たちの苦しみや悲しみ、不安を担おうとされる「十字架のキリスト」の姿です。今、世界中には「なぜ?」という問いは数限りなくあります。けれども、その答えがなかなか見出せない中にも十字架のキリストが、ご復活のキ リストが共に居られることを深く心に留めたいと思います。
 
 イエス様の十字架もご復活も、そして教会というキリストの体、神の民も消え去りはし ません。先の見えない不安な時、また信仰が問われている時であるからこそ、イエス様 に連なる私たちはイエス様を模範とし、祈りの力への信頼を失わず、それぞれ離れた場 に居つつも、祈りと信仰に結ばれ続けている、そのことへの確信を共に致しましょう。
 
 
 4 月 3日付の「聖週を迎えるに時にあたり(教書 7)」では、「東京教区では、復活日(4 月 12 日)正午には、お昼時の忙しい時間ですが、一旦手 を止め、心と言葉を合わせて、主イエス・キリストが授けてくださった「主の祈り」をそれぞれが居られる場所で捧げていただきたいと思います。私自身も祈ります。皆 さまもご一緒に祈りましょう。どうぞ、他の方々にも祈りに加わってくださるよう、お知らせとお勧めをお願い申し上げます」とのメッセージをお伝え致しました。本日、重ねてのことになりますが、「主の祈り」を授けられたイエス様が共に祈って下さることを感謝し、よろしくお願い申し上げます。
 
 
 感染症に罹った方がたの一日も早い回復と医療従事者のお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方々の魂の平安と悲しみの内にある 方がたへの慰め、この危機の収束を切にお祈り致します。また、その他すべての人々、殊にご高齢の方がた、教会学校・日曜学校に来られない子どもたちの不安が和らげられ、一人一人の命が守られますように、そして、日ごろ教区、 教会・礼拝堂での種々の奉仕に携わっておられる方がたのためにもお祈り申し上げます

主教教書(8) 新型コロナウイルス感染症対応のお願い

2020年4月7

主教 フランシスコ・ザビエル 髙橋 宏幸

 既に報道機関を通して伝えられておりますように、殊に東京ではここ数日間だけでも一 層の感染拡大を見ており、その経路不明の数も相当数に昇っております。 昨日東京都医師会から「医療的緊急事態宣言」が、また本日夕刻、政府より「緊急事態宣言」が出される予定です。その中、種々の機関、施設に対して、「休止要請」「感染予防対策への協力要請」が一段と強調されています。
 
 これまでの「教書」でも触れてまいりましたが、この度は会合を極力自粛することを強 く要請致します。なお、どうしても開催が必要な場合には、改めてその緊急性を熟慮さ れた上で「三密の厳守」はもちろんですが、極力「インターネット等の利用による開催」 「メールによる稟議」「SNS の活用」等を以てなされるよう指示を致します。なお、その際に必要な費用が生じる場合は、このような緊急時に付き補助を積極的に考えたいと思いますので、教区宛ご遠慮なくご相談ください。
 
 未だ先が見えず、一層の深刻さが増している中、今のところ私たちは慣れ親しんできた 形での公祷を捧げることはできません。しかし、このような緊急時、非常時であるから こそ、また信仰が問われている時であるからこそ、私たちは信仰と祈りによって互いに 結ばれていることを実感し、その確信を心に深く刻みたいと思います。
 
 感染症に罹った方がたの一日も早い回復と医療従事者のお働き、生活上の不安、困難を 余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方々の魂の平安と悲しみの内にある 方がたへの慰め、この危機の収束を切にお祈り致します。また、その他すべての人々のため、殊にご高齢の方がた、教会学校・日曜学校に来られない子どもたち、孤独や孤立を余儀なくされている方がたの不安が和らげられ、一人一人の命が守られますように、そして、日ごろ教区、教会・礼拝堂での種々の奉仕に携わっておられる方がたのためにもお祈り致します。
 
 引き続き、不要な外出を避けること、手洗等の感染防止策を引き続き継続されることを 切にお願い致します。
 東京教区では、復活日(4 月 12 日)正午には、お昼時の忙しい時間ですが、一旦手を 止め、心と言葉を合わせて、主イエス・キリストが授けてくださった「主の祈り」をそ れぞれが居られる場所で、心を込めて捧げていただきたいと思います。私自身も祈ります。皆さまもご一緒に祈りましょう。どうぞ、他の方々にも祈りに加わってくださるよう、お知らせとお勧めをお願い申し上げます。
 
 「復活させられた方であるキリスト・イエスが、神の右に座っていて、わたしたちのた めに執り成してくださるのです」         (ローマの信徒への手紙 8:34)
 
 
 イエス様が十字架の上で息を引き取られた時、弟子たちやマグダラのマリアはじめ婦人 たちは計り知れない喪失感、深い悲しみ、心を引き裂かれるような思い、深い後悔 の念、一人真っ暗闇に放り出されたような恐れに襲われ、苛まれました。しかし、それらすべてはイエス様の甦りによって打ち崩されました。その甦りの力と 恵みを信じ、それに与るようにと、イエス様は、今、この時に、この場で、私たちが甦りの力に与ることを望み、待ち続けておられます。 世に来られ、甦られたキリストを賛美致します。