ぼやき「原発ディストピア幻想」

浅原さんは原発問題プロジェクトのメンバーで、福島聖ステパノ教会の信徒です。福島市内に住んでいて、仙台市への通勤路にある放射線線量計(モニタリングポスト)を目にしながら日常を送っています。

2025年の第7次エネルギー基本計画で、それまでの「原発依存を可能な限り低減する」から「原子力を最大限活用する」として、我が国の原発政策を大きく方向転換しました。これ以降、再稼働への動きが一層活発になりました。

今回は、原発推進者の考えに思いを巡らせながら、わが国の原子力政策に言及しています。福島市に住んでいるからこその鋭い視点です。

現状を容認している私たちへの、大いなる警鐘と言えます。福島第一原発の事故から15年を経た今だからこそ、「現実から目をそらさないで」との訴えでもあります。

ぼやきの伝道者 浅原和裕 2026年3月6日記

次々と再稼働の認可が下りてゆきます。もし大事故が起こったら、どうなるんだろうと思わないのでしょうか?現実に事故は起こったのに、次々と起こる不具合もあるのに、すべて地方に押し付けて、推進者は無責任じゃないでしょうか。やがては自らにも降りかかる脅威を考えないのでしょうか。「もう大丈夫だから!あっても小さい事故でしょ」なんて言えるのでしょうか?大地震で痛い目見ているのに、想像力の欠如と言われてもしょうがないのではないでしょうか。

福島で原発事故を経験して、今でも福島に住んでいる僕は、「原発推進の人ってこんなこと考えているのかな〜」って、逆に想像してしまいます。


「稼働すれば地域に莫大なマネーが入ってくるんで、地域の活性化ができますから如何でしょうか。事故が起こったら起こったで、ある程度犠牲者は出ますがしょうがないんで、運が悪いんですよ。何とか後の人々でその時どうするか考えましょう。避難路は一応作っておきますね。道路の維持費は馬鹿にならないけどね。でも避難時に大雪だったら、われ先へと避難するから十分に除雪が出来ない道を進むしかないんだよね。自然の力にはかなわないよね。まあ、私の住んでいるところは雪降らないし、十分に離れているから大丈夫だと思うし。

まだまだ核のゴミ(高レベル放射性廃棄物)は出続けますよ。早く何とか地方で埋めてしまいましょう。だって放射能汚染を無力化するのに10万年もかかるんだものしょうがないんですよ。ずっと未来に少しづつ漏れたって10万年の間に忘れられて原因もわからなくなってますよ。使用済み核燃料の再処理工場だって、たび重なる事故や不具合で操業の目途が立ちませんし、放射能は今の人類には荷が重すぎますよ。無理なことは分かっているんです。でも原発をたくさん作って地域に貢献したいんです。地域経済をもっともっと活性化させましょう。いつまでも反対している人々の気が知れませんよ。仲間になってもらうために何かメリット差し上げましょうよ。原発近くに住む方々の電気代をもっと割り引いてあげたり、住宅ローンの金利を大勉強してあげたりして、近くに住んでもらいましょう。この際難しい説明なんていりませんから。

東京都の小笠原村南鳥島に核のゴミを埋めるなんて、遠すぎますよ。運賃掛かりすぎでしょ。もっともっと近くでお願いして、文献調査から概要調査まで持っていけば、たくさんお金貰っているんだから、断ってきませんから。政府も努力が足りませんよね。もうあれから15年も経っているんだから、皆だんだん忘れますし、電気代が安くなるってことですし、喜ぶでしょう。再生可能エネルギーなんて言わないで、もっともっと原発作りましょうよ。たとえ廃炉に膨大な費用が掛かっても、廉価な発電って言ってあるんですから、数の力で推し進めましょうよ。

豊かになるために電気代に建設費などを上乗せして徴収する、日本の将来のために。」

(文責:原発問題プロジェクト委員・浅原和裕)