ぼやき「柏崎刈羽原発の再稼働にNO! なりふり構わず驚くべき再稼働要請(廃炉と基金投入)」
浅原和裕さんは原発問題プロジェクトのメンバーで、福島聖ステパノ教会の信徒です。福島市内に住んでいて、仙台市への通勤路にある放射線線量計(モニタリングポスト)を目にしながら日常を送っています。
今回のぼやきは、東京電力柏崎刈羽原発6号機の再稼働をめぐってのぼやきで、11月6日に入稿したものです。
新潟県の花角英世知事は11月21日に、次の7項目について国の対応が確認できれば、柏崎刈羽原発の再稼働を了承すると発表しました。現在、1~7号機全ての原発が停止していますが、再稼働すれば福島第一原発の事故以来、東京電力としては初めてのことになります。
容認条件の7項目とは、
- 安全対策の確実な実施
- 避難計画の実効性の向上
- テロ対策の強化
- 核燃料の安全な管理
- 東京電力の安全管理能力や信頼性の向上
- 原子力発電に関する制度の見直し
- 地元自治体や住民との適切な調整
福島第一原発の事故から多くの教訓を得た私たちは、上記7項目の中で確約できるものは何一つないことを知っています。あらためて「原発といのちは共存できない」と確信します。
花角知事は地元同意の最終手続きとして、「再稼働に関する判断と、知事として職務を継続することについての信任、不信任を県議会に諮る」としています。どのような判断が下されるのでしょうか。基本的に柏崎刈羽原発の電力は首都圏に送られ、県内では使われません。様々な苦悩を立地自治体や新潟県民に押し付けて良いはずがありません。
ぼやきの伝道者 浅原和裕 2025年11月6日記
東京電力柏崎刈羽原発は世界最大の原発で危険地帯にある原発。
東京電力は6号機をどうしても再稼働させたい。もはや計画というより新潟県に対する要請である。賠償金などこれで補いたいのだ。
福島第一原発事故の場合は、放出放射能の80%は西風で海洋へ流れた。残り20%で15年近く周辺の人々は苦しんできた。それは今も続いているんですよ。
柏崎刈羽原発の場合は一端事が起こると、西風で関東以北に流れます。どういうことかわかりますか?今度は海には流れませんよね。100%お見舞を受ける形となります。
古くなった炉(1号機稼働40年、2号機稼働35年)は廃炉するなんて交換条件ですか?老朽化はリスクが高いと認めているのです。60年以上使おうという試みがある中で、矛盾していると思いませんか。こうすればいいんだろう的な顔が垣間みられます。
東電は1,000億円規模の基金を地元に投入し、避難路の設置を国費で行う。箱もの、インフラ整備で再稼働判断を知事に迫る。地元の人々はどう考えるのか。
再稼働判断は知事にある。新潟県知事はいまや日本国民の命を預かるお立場になったわけです。東電は過去のトラブル隠ぺい問題があり、県民に根強い不信感があるので現知事は未だに意志を明確にしていないが来年の6月は知事選挙である。地元の反対を押し切って無責任な稼働判断は絶対にしてほしくない。原発事故は人災です。柏崎刈羽原発も例外ではなく最近の事案では、この11月2日に6号機、7号機の事故時に可搬型モニタリングポストと風向きや風速などを測定する可搬型気象装置のデータを国に送る「緊急時対策支援システム(ERSS)」が一部停止した。9月には6号機の試運転中外部電源が失われた際のバックアップに使用されるガスタービン発電機が自動停止してしまった。と頻繁に重大問題が起こっています。
新潟県の柏崎市、刈羽村は位置的に、中越地区で過去の大地震を思い起こされます。この原発は2007年に発生した震度6強を観測した中越沖地震で被害も出ているんです。震源から16kmしか離れていないこの原発では自動停止はしたものの、一部の機器で火災、微量?の放射性物質を含む水の外部漏洩が起こっています。皆さん忘れないようにしてください。
また多雪地帯でもあります。大雪が降った時に罹災したらどうなるのでしょう。地面は大雪に閉ざされて除雪は進まなかったとしたら避難は困難を極め、しかし「空」には障害物はありませんので好きなように放射能は飛んで降り積もる。その量と云ったら・・・
皆さん、福島のことを忘れないでください。再稼働に転換した原発回帰のながれで第7次エネルギー基本計画は危険なものです。何も考えずにこれに従ってゆくことを危惧します。国民の犠牲の上に成り立つ再稼働を絶対に許してはなりません。
