日本聖公会 聖マーガレット教会
〒167-0054 東京都 杉並区 松庵1-12-29
TEL 03-3334-2812
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誘惑を受ける
1さて、イエスは悪魔から誘惑を受けるため、4″霊″に導かれて荒れ野に行かれた。
2そして四十日間、昼も夜も断食した後、空腹を覚えられた。
3すると、誘惑する者が来て、イエスに言った。「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ。」
4イエスはお答えになった。
「『人はパンだけで生きるものではない。
神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』
と書いてある。」 5次に、悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて、6言った。
「神の子なら、飛び降りたらどうだ。
『神があなたのために天使たちに命じると、
あなたの足が石に打ち当たることのないように、
天使たちは手であなたを支える』
と書いてある。」
7イエスは、「『あなたの神である主を試してはならない』とも書いてある」と言われた。
8更に、悪魔はイエスを非常に高い山に連れて行き、世のすべての国々とその繁栄ぶりを見せて、
9「もし、ひれ伏してわたしを拝むなら、これをみんな与えよう」と言った。
10すると、イエスは言われた。「退け、サタン。
『あなたの神である主を拝み、
ただ主に仕えよ』
と書いてある。」 11そこで、悪魔は離れ去った。すると、天使たちが来てイエスに仕えた。
新共同訳聖書
◆今週の福音書は悪魔の試みですが、本田哲郎神父訳では「荒れ野での試みをとおして、明らかにされたイエスの姿勢」とまとめられています。3つの試みを「奇跡で穴埋めはしない」「神殿に過信しない」「繁栄より低みから立つ神の働きを」にまとめています。
聖マーガレット教会「十字架の道行」板絵(若本政一作:ラルシュ・かなの家) 第1留「主イエス、死刑の宣告を受けられる」
3月8日から毎週土曜日に十字架の道行が行われています。
この3つをまとめるとイエスの姿勢が明確になるのです。悪魔の試みもまた聖書の言葉が用いられています。誘惑と試練は元々同じことばですが、「悪魔の試練」とは言いません。「試練は直面する困難に積極的な意味を見出し、それに立ち向かおうとする態度」の意味です。試練として受け止めるために神の言葉を私たちが身につけることが求められています。
3月5日から大斎節が始まりました。今年の聖マーガレット教会の大斎テーマは「宣教の原点に立とう」です。毎主日1時15分から大斎プログラムが組まれています。また3月8日より毎週土曜日に「十字架の道行」が行われています。是非ご参加ください。
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦
宣教の原点について語る前田司祭
◆
今年の大斎プログラムのテーマである、「宣教の原点に立つ」とはどういうことなのか。プログラム第1回として基調講演が前田司祭からあり、「私たちの宣教の現場はどこか」を一緒に考えました。
◆「昔は、神さまは教会の中にいらっしゃって、教会に来ないと救いはないと考えられていました。ですから、宣教の現場は、まさに教会でした。宣教・伝道とは人々をまず教会に招き入れることでした。
第二バチカン公会議以降、神さまは、世界中でお働きになり、種を蒔かれていて、教会はそれを受けるところであると考えられるようになってきました。宣教とは、人々の中に入り、隣人として共に生き・仕えてゆくことによって教会への道すじをつけてゆくことにあります。宣教の現場は、むしろ教会の外にあり、痛みを抱える人、悲しむ人とともにあるのです。」と前田司祭。
◆その後、浅草聖ヨハネ教会での路上生活者への炊き出しの経緯や山谷の人々の生活にふれた話などを通して、具体的なご経験を語られました。