主教 アンデレ 大畑 喜道
精神科医とお話をする機会がありました。自分は切ったり張ったりするようなゴッドハンドも持たない。外科の先生のように派手ではないし、感謝もされない。自分のところにやってきて何かが解決すると来なくなる。怒こられたり、罵声を浴びせかけられることもある。しかし派手に治すことができなくとも、感謝の言葉をいただかなくても、自分が寄り添った患者さんが立ち直ってまた一歩を踏み出してくれるのは何よりもうれしい。現代社会は複雑になり、気持ちの整理がなかなかできないで、助けてともなかなか言えないような苦しむ人がたくさんいる。自分はそんな人の少しでも役に立てたらと思うんです。牧師さんも同じですよね。何か、目に見えるような、派手な技術はないけれども一緒に祈っていく中で、また勇気を与えられて立ち上がっていく人がいる。まさにこの世のスーパードクターですね。ちょっと面はゆい感もありましたが、自分の召し出されている役割を垣間見た瞬間でした。